[注] RNF212(ring finger protein 213);Moyamoya病(MMD; もやもや病
[出典] "RNF213 Loss-of-Function Promotes Angiogenesis of Cerebral Microvascular Endothelial Cells in a Cellular State Dependent Manner" Roy V [..] Gros-Louis F. Cells 2022-12-24. 
https://doi.org/10.3390/cells12010078 [著者所属] Laval U.
 もやもや病(MMD)の病態は、血管新生の亢進と異常が大きな特徴の一つである。また、RNF213とその変異体p.R4810Kは、東アジアの集団において、MMDおよび頭蓋内動脈閉塞症の高い発症リスクと関連づけられている。また、RNF213については、血管新生過程の多様な側面、例えば増殖、移動、毛細血管様形成に果たす役割はよく知られていたが、in vitro でのモデル化が困難であった。そこで、カナダの研究チームは今回、CRISPR/Cas9を利用してヒト脳微小血管内皮細のRNF213 KO変異体(hCMEC/D3-RNF213-/-)を作製し、RNF213の血管新生作用の評価を実現した.
 毛細血管様構造の形成については、マトリゲルを用いたアッセイと、3次元血管構築モデルを用いて評価した。その結果、この新規開発したMMDのin vitro モデルにおいて、RNF213を発現していない内皮細胞で血管新生が著しく増加するなど、疾患と関連した病態生理学的特徴が初めて再現された。これらの細胞はコンフルエントになるまで増殖し、血管新生促進因子、すなわち可溶性血管新生因子の分泌が亢進し、最終的にはバイオマーカーとして利用できる可能性があることが示された。
 興味深いことに、これらのMMDに関連する表現型は、コンフルエントになった細胞でのみ認められ、増殖期のRNF213欠損細胞では認められないことから、細胞の状態に依存することが明らかとなった。