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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[個人間・集団間のゲノムの多様性がCRISPRゲノム編集治験・治療を左右する
 
Implications of human genetic variation in CRISPR-based therapeutic genome editing.Scott DA & Zhang F. Nature Medicine. Published online 31 July 2017.

l   CRISPR-Cas技術には、病因性突然変異をゲノムレベルで修復する強力なツールになる可能性がある。このゲノム編集療法成功の鍵は、これまでの創薬が患者集団内で保存性が高い病因遺伝子を標的としてきたことに対して、患者間の遺伝的変異の多様性にある。

l   今回、Exome Aggregation Consortium (ExAC)1000 Genomeから公開された最新データを解析し、ゲノム編集療法におけるCasエンドヌクレアーゼの標的選択に対してヒトの遺伝的変異が及ぼす影響を測り、多様な患者集団の治療に適合するgRNAsを予測した。

l   さらに、12種類の疾患遺伝子を取り上げて、標的遺伝子座のオフターゲット編集候補部位に遺伝的変異が与える影響を分析し、大集団に共通なオフターゲット編集候補部位は稀なことを明らかにし、安全なゲノム編集療法を設計するには、患者の全ゲノムシーケンシングが必要なことを示さした。

l   全ゲノムシーケンシングから抽出する患者個人に特有な標的配列ならびにオフターゲット編集候補部位と、経験的なCasエンドヌクレアーゼとgRNAの選択・設計との統合から、最大限の効率と安全性を備えたCRISPRゲノム療法の設計が可能になる。

²  評価したCasエンドヌクレアーゼ(カッコ内はPAM配列):SpCas9-WT (wild type; 5 -NGG-3); SpCas9-VQR (5-NGA-3); SpCas9- VRER (5-NGCG-3); SaCas9-WT (5 -NNGRRT-3); AsCpf1-WT (5-TTTN-3)

[] SpStreptococcus pyogene; SaStaphylococcus aureus; AsAcidaminococcussp.; Nは任意の塩基; RAまたはG

²  データ解析:60,706人のエクソーム由来変異(平均8塩基ごとに1変異)データから、標的PAM配列を改変する変異およびgRNAとゲノムDNAの間にミスマッチを引き起こす変異を‘target variation’として同定;また、ExACデータセットにおいて、変異がほとんど見られず99.99%以上の編集効率を期待できる標的‘platinum targetsも同定;1000 Genome2,504人のSNVデータからアレル特異的全ゲノム配列を再構成し、特定のgRNAに対するオフターゲット候補部位が個人間で異なることを同定。また、1000 Genomeデータセットに含まれる人口統計学的属(性別や祖先など)も考慮した主成分分析から、CRISPRゲノム療法適用にあたり判別しておくべき亜集団を同定。

l   現行治験・認可制度内ではCas-gRNAのオーダメード医療(個人ごとに最適なCas-gRNAを設計)は非現実的であり、セミオーダー医療(特定の小集団に適合するCas-gRNAのセットを設計)が現実的である。

 

[2] [レビュー]植物ゲノム編集の進展と展望

 CRISPR/Cas送達法;オフターゲット編集考察;SpCas9の改変やオーソログ、Cpf1などCRISPRシステムの広がり;植物における精密ゲノム編集の戦略);

[REVIEW] Progress and prospects in plant genome editing. Yin K, Gao C & Qiu JL. Nature Plants 3, Article number: 17107 (2017)

 

[紫色酸性ホスファターゼPAPhy_a遺伝子が大麦の成熟粒のフィターゼ活性を担う主要遺伝子である

 PAPhy_aのプロモーター領域には3種類の既知シスエレメント(GCN4/SKn1/RYモチーフ)が重なっている。プロモーター領域を標的とするCRISPR/Cas9TALENsを利用。3種類のモチーフよりも下流の領域の削除によるMGPAが一層低減することも同定。

Evaluation of the mature grain phytase candidate HvPAPhy_a gene in barley (Hordeum vulgare L.) using CRISPR/Cas9 and TALENs. Holme IB et al. Plant Molecular Biology. First Online: 28 July 2017

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