[出典] "Delivery of CRISPR/Cas9 Plasmid DNA by Hyperbranched Polymeric Nanoparticles Enables Efficient Gene Editing" Xiu K, Saunders L, Wen L [..] Ma PX. Cells. 2022-12-30. https://doi.org/10.3390/cells12010156 [著者所属] U Michigan.
 CRISPR/Casシステムによる遺伝子治療に向けて、ポリマーが安全性の観点から非ウイルス・ベクターとして期待されているが、トランスフェクション効率が低いことが課題である。ポリマーベクターは、低分子ヌクレオチドの導入には利用されているが、CRISPR/Cas9プラスミドDNA(pDNA)のサイズが、その数百倍に及ぶことが問題である。
 ミシガン大学の研究チームは今回、既報の高分岐ポリマー(hyperbranched polymer: HP)送達システムのpDNA送達への拡張を目指し、HP-800、HP-1.8K、HP-10K、HP-25Kの4種類のHPを合成・評価した。
  • 4種類いずれも培養細胞への毒性が低いことを確認した。
  • HP-25Kを介してpDNAを送達する場合に、他のHPsやLipofectamineよりも高い遺伝子編集率が得られ、異なる細胞型において臨床的に重要ないくつかの遺伝子座において、高い遺伝子編集率が得られた。
  • HP-25Kはまた、塩基エディターBE4-max pDNAを細胞する際に、Lipofectamineと比較して、一貫して、より強固な塩基編集を実現した。
 本研究は、HPナノ粒子が、遺伝子編集治療の臨床応用に向けたpDNAの非ウイルス性送達のための有望なビークルであることを実証している。