[出典] "A Simple CRISPR/Cas9 System for Efficiently Targeting Genes of Aspergillus Section Flavi Species, A. nidulans, A. fumigatus, A. terreus, and A. niger" Chang P-K. Microbiol Spectr.  2023-01-18. https://doi.org/10.1128/spectrum.04648-22  [著者所属] Southern Regional Research Center (USDA)
 多くのアスペルギルスを対象とするCRISPR/Cas9ゲノム編集システムが開発されてきたが、遺伝子ターゲッティングの効率は、導入方法、Cas9に誘導された二本鎖切断の修復機構、選択マーカー、形質転換レシピエント株の遺伝的バックグラウンドに依存し、極めて多様である。また、ほとんどの場合、系統特異的あるいは種特異的である。
 著者は今回、高効率で、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus )の複数の遺伝子を、逐次的、あるいは、必要に応じて多重sgRNAベクターによる形質転換によって同時に、効率的にノックアウトすることが可能なCRISPR/Cas9システムを設計し・実証した。
 このシステムはまた、フラビ・セクション(節)や他のセクションのアスペルギルスにも適用可能である(節は、属と種の間の分類学的ランク)。このセクション横断システムは野生型アスペルギルスを対象としており、複数遺伝子ターゲティングのために相同ドナーDNAの添加、NHEJ欠損株の作成、ノックアウトレシピエントの強制リサイクルを必要としない。従って、遺伝子ターゲティングプロセスを大幅に簡略化し、迅速化することができる。