[出典] "Efficient CRISPR-Cas9 based cytosine base editors for phytopathogenic bacteria" Li C, Wang L [..] Yang B. Commun Biol 2023-01-17. https://doi.org/10.1038/s42003-023-04451-8  [著者所属] U Missouri, Nanjing Agricultural U, U Florida, Ghent U, Center for Plant Systems Biology, Donald Danforth Plant Science Center
 植物病原バクテリアは植物の生産性に重要な役割を担っており、その遺伝子編集技術の発展は、病原体形成過程における重要な遺伝子を特定するツールを拡充する。米国、中国、およびベルギーの研究チームは今回、幅広い植物病原バクテリアのゲノム編集に適合するCBE、Phytobacterial Cytosine Base Editor (PCBE)、を開発した。
  • Phytopathogenic bacterial CBEdCas9またはnCas9、シトシンデアミナーゼCDA1、グリコシラーゼ阻害剤の融合タンパク質(シトシンベースエディター、CBE)の遺伝子を適用し [Fig. 1引用右図参照]、異なるプロモーターの制御下で塩基編集を行った。
  • その結果、RecAプロモーターにより、ほぼ100%標的領域の改変が実現することを見出した。CBERecApは、広い宿主範囲を持つプラスミドpHM1にて、XanthomonasPseudomonasErwinia およびAgrobacterium の株で効率的な塩基編集を実現した。
  • nCas9を用いたCBEは、Pseudomonas において、編集ウィンドウを拡大し、有意に高い編集率を示した。
  • 標的遺伝子に非同義変異を帯びた株は、想定通りの表現型を示した。
  • ガイドRNA遺伝子を多重化することにより、1回の編集で最大4種類の遺伝子の編集が可能であった。Xanthomonas oryzae pv. oryzae の塩基編集株を対象に全ゲノム配列決定したところ、ガイドRNAに依存しないオフターゲット変異が確認された。
  • さらに、CDA1変異体(CBERecAp-A)を用いる改良により、オフターゲット効果が減少し、幅広い植物病原性細菌群に対する改良型編集ツールが実現した。