crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "CRISPR‐Cas13d effectively targets SARS‐CoV‐2 variants, including Delta and Omicron, and inhibits viral infection" Liu Z, Gao X, Kan C, Li L [..] Li M, Zhang Z, Sun Y. MedComm 2023-01-31. https://doi.org/10.1002/mco2.208 [著者所属] Chinese Academy of Medical Sciences and Peking Union Medical College, Beijing Institute of Genomics, Southern U Science and Technology, Chinese U Hong Kong.
 中国の研究チームがCRISPR-Cas13dを利用してウイルスRNAを効果的に分解できることを実証した。
 はじめに、細胞感染実験を行って、ウイルスゲノムの保存領域を標的とするガイドRNA(crRNA)のスクリーニングを行い、in vitro 系で機能的なcrRNAを検証・同定した。その結果、過去2年間に出現したB.1、B.1.1.7(Alpha)、D614G B.1.351(Beta) およびB.1.617(Delta)にそれぞれ感染したヒト細胞で、NSP13、NSP14およびヌクレオキャプシドの転写物を標的とするCas13d-crRNAによって99%超の抑制効率が達成された。
 さらに、中国におけるSRAS-CoV-2株の配列情報を収集し、進化系統学的解析を行った結果、これらの crRNAsは、最も新たな懸念される変異株(VOC) であるオミクロン株を含む SARS-CoV ファミリーのほぼ 100%を標的可能なことが明らかとなった。
 今回開発したCas13dシステムは、高い特異性、効率、迅速な展開性を示し、抗ウイルス薬開発への応用が期待される。このシステムは、複数の変異を持つ予期せぬSARS-CoV-2亜種に対する防御に利用できる可能性がある。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット