crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] REVIEW "Reversing the Central Dogma: RNA-guided control of DNA in epigenetics and genome editing" Chang HY, Qi LS. Mol Cell 2023-02-02. https://doi.org/10.1016/j.molcel.2023.01.010 [著者所属] Stanford U;テキスト 6頁/参考文献 110
 遺伝情報がDNA→RNA→タンパク質という一方向に流れるというセントラルドグマは、20世紀分子生物学の最大の成果である。一方で、逆転写酵素の発見が、セントラルドグマの考え方に大きな変更を加えた。その後、21世紀初頭の転写後制御の研究から発見された低分子RNAに続いて、PIWI-interacting RNA(piRNA)や長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)の研究により、RNAがDNAに影響を与える可能性が認識され、特に、DNAメチル化またはクロマチンを制御し次世代にその効果が継承されることが明らかになってきた。Reversing the Central Dogma 1一方で、CRISPRの発見により、特定のDNA配列を標的とする多様な操作が大幅に簡略化され、RNAのプログラム能力を拡大し、タンパク質因子の助けを借りて、RNAからDNAへと逆流する情報の流れを制御するアイデアや新しい戦略が開花した(図1引用右図参照)。遺伝子発現を制御する主役はタンパク質であると考えられてきたが、こうした多くの事例から、RNAがセントラルドグマを覆す有効な分子としてクローズアップされてきた。
 ここでは、自然界での事象と、CRISPRシステムをベースとした人為的操作の2つの研究分野の類似性を探り、相乗効果と将来のブレークスルーの可能性を明らかにする。

 [構成]
 lncRNAs: RNAからクロマチンへの情報の流れ
 RNAガイドによるDNAターゲティング
 Cas9とCas12
 ガイドRNAとタンパク質と相互作用するRNA(アプタマー)で制御
 コンパクトなCas
 塩基エディター(BEs)
 ゲノムのテプレートとなるRNA
 プライムエディター(PEs)
 RNAにガイドされるDNA転位(タイプI-F; タイプII-K; バクテリアのセリンプロテアーゼとdCas9)
 RNAによる遺伝子制御とエピゲノム編集
 CRISPRa
 CRISPRi;CRISPRiにメチル化因子を加えた遺伝子サイレンシング因子CRISPRoff 
 RNAによるエピゲノム編集Reversing the Central Dogma 2
 近未来
 CRISPRaの活性制御
 RNAによるゲノムの3次元構造と細胞核構造の制御(Figure 2引用右図3章)
 RNAによる凝集
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