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[出典] "A Luciferase Reporter Mouse Model to Optimize In Vivo Gene Editing Validated by Lipid Nanoparticle-Mediated Delivery of Adenine Base Editors" Yu SY [..] Ross CJ. Mol Ther 2023-02-14. https://doi.org/10.1016/j.ymthe.2023.02.009 [著者所属] U British Columbia, Nanovation Therapeutics.
 BEsは、ゲノムの一塩基を正確かつ永続的に変化させることができ、遺伝病の病因変異に対処する可能性を提供する。BEsの中でアデニン塩基エディター(ABE)は、従来のCRISPR/Cas9システムとは異なり、望ましくないインデル変異を誘発する二本鎖DNA切断(DSB)を導入することなく、ゲノムの特定の位置で正確なアデニンからグアニンへの変換を実行する。また、細胞分裂中と非分裂中いずれの細胞にも作用することができる。このようにABEは大きな可能性を秘めているが、培養細胞から治療薬への展開には、生体内で安全かつ効率的に標的遺伝子を編集する特性を備えていることが必須である。
 さらに、多くの遺伝性疾患は特定の組織のみ発症することから、その組織に的を絞ったデリバリーが、遺伝子編集の安全性と有効性を確保する上で極めて重要である。したがって、組織や器官レベルでの編集を迅速に可視化および定量化できるレポーター動物が、ABEの治療応用を進める上で極めて重要である。
 これまでに、Cre mRNAを送達してSTOPカセットを除去できればtdTomato発現が活性化する蛍光レポーターマウスが様々な送達システムのスクリーニングに用いられてきた。著者らが知る限りでは現在、従来のDSB媒介CRISPR/Cas9編集を生体内で可視化する蛍光レポーター動物モデルが2種類のみ存在 [*] しているが、ABEの評価には適していない。
 著者らは今回、CRISPR/Cas9 HDRを利用して、マウスゲノムのRosa26遺伝子座に、ABEで修正可能なナンセンス変異(R387X変異 c. A1159T)を帯びたホタル(Photinus pyralis  )ルシフェラーゼ遺伝子をノックインしたルシフェラーゼ・レポーターマウスモデルLumA(Luminescence ABE)を作出した。LumAにおいてこの変異が修正されれば、ルシフェラーゼの活性が回復し、全身のライブ発光イメージングによって可視化される。
 著者らは、ABE8e mRNAとR387X変異に特異的なガイドRNA(gRNA)をカプセル化したMC3またはALC-0315イオン化可能カチオン性脂質からなる2種類のFDA承認脂質ナノ粒子(LNP)製剤の静脈内注入を利用して、この蛍光レポーターマウスの有用性を確認した。また、発光の回復が4ヶ月間継続することも確認した。
 具体的には、野生型ルシフェラーゼ遺伝子を持つマウスと比較して、組織特異的ルシフェラーゼアッセイで測定した肝臓のルシフェラーゼ活性に、ALC-0315群とMC3 LNP群でそれぞれ83.5±17.5%と8.4±4.3%の回復が見られた。
 
 [*] 関連crisp_bio記事とプレプリント
  • 2021-04-07 In vivo 遺伝子編集の評価とゲノム編集ツールのデリバリー法の最適化に使えるレポーター・マウスを樹立. https://crisp-bio.blog.jp/archives/26034789.html;"Novel reporter mouse models useful for evaluating in vivo gene editing and for optimization of methods of delivering genome editing tools" Mura H [..] Ohtsuka M. Mol Ther Nucleic Acids. 2021-03-04. https://doi.org/10.1016/j.omtn.2021.03.003
  • "Fluorescent in vivo editing reporter (FIVER): A novel multispectral reporter of in vivo genome editing"Tennant PA, Foster RG [..] Mill P. bioRxiv 2020-07-14 [preprint] https://doi.org/10.1101/2020.07.14.200170 [著者所属] U Edinburgh, Institute of Child Health (UCL)
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