[出典] "Application of CRISPR-Based C-to-G Base editing in rice protoplasts" Lee J [..] Jung C.  Appl Biol Chem 2-23-03-07. https://doi.org/10.1186/s13765-023-00775-5 [著者所属] Seoul National U.
 韓国の研究チームが、これまでに報告されている植物塩基エディター(plant base editor: PBE[*1]と、ヒトにおけるC-to-G塩基編集を実現したCGBE [*2] をベースとして、単子葉植物に提要可能な(monocot plant-compatible CGBE)である"PcCGBE"の開発を試みた。
 PBEは、トウモロコシのユビキチン1(Ubi-1)プロモーターの制御下で、イネのコドンに最適化されたrAPOBECとnCas9(D10A)のN末端融合とC末端のUGI(ウラシル糖鎖阻害剤)で構成されている。 ヒトの "miniCGBE"[*2]の構造に基づいて、PBEからUGIセグメントを除去し、他のセグメントを残して "miniPcCGBE "を構築した。これは、UGIがないため塩基除去修復 (BER) 経路が優先され、miniPcCGBEはC-to-Gの塩基編集活性を示すと想定したからである。PcCGBE Fig. 1
 次に、ウラシル糖鎖の活性化によりBER経路が促進され、ヒト細胞で観察されるような優先的なC-to-G塩基編集活性につながることを期待して、miniPcCGBEのN末端にイネ・コドン最適化UNG(ウラシルN-グリコシラーゼ)を付加して"PcCGBE"を構築した [Fig. 1引用右図参照] 。
 イネ内在性遺伝子OsAAT、OsALS2、OsCKX2、OsSPL14を標的とした4つのgRNAを設計し、OsU3プロモーターがイネ・プロトプラストでの各gRNAの発現を駆動できるよう、別々のプラスミドを調製した。

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引用crisp_bio記事と論文