[出典] "Periodontal Disease Pathogens, Pathogenesis, and Therapeutics: The CRISPR-Cas Effect" Kendlaya MN, Puzhankara L, Prasad R, Raj A. CRISPR J. 2023-03-20. https://doi.org/10.1089/crispr.2022.0094 [著者所属] Ramaiah U Applied Sciences.
 歯周病によって、歯を取り巻く硬・軟組織が破壊され、最終的には歯が失われる。この免疫炎症性疾患の主な病因は、病原性細菌の存在である。病原性細菌は、感染段階で拮抗条件や外来DNA成分に直面するが、CRISPR-Casなどの防御機構を介して、それらに対抗する。
 CRISPR-Casシステムによって制御される病原性遺伝子が、ストレス条件や外来要素の存在に対するストレス応答の一部として、しばしば発見される。また、歯周病菌の病原性にCRISPR-Casが関与する証拠が増え続けている。したがって、CRISPR-Casシステムは、細菌の病原性を低下させるための標的にもなり得るし、歯周病の進行を予防・制御するための診断・治療戦略の開発にも活用されるかもしれない。
 本総説では、歯周のバランスが失われた微生物群集におけるCRISPR-Casシステム、その病原性におけるにおける役割、歯周の病態解明や歯周病の治療における役割について解説する。