[出典] "Rational genome and metabolic engineering of Candida viswanathii by split CRISPR to produce hundred grams of dodecanedioic acid" Pham NN [..] Hu YC. Metab Eng 2023-03-20. https://doi.org/10.1016/j.ymben.2023.03.007[著者所属] National Tsing Hua U, National Taiwan U, Chang Chun Group, Dairen Chemical Corp, National Tsing Hua U (Taiwan).
 Candida viswanathii は、ドデカン二酸(dodecanedioic acid: DDA)をはじめとする長鎖ジカルボン酸の生産に有望な細胞工場である。しかし、C. viswanathii の代謝工学は、合成生物学的ツールキットがないこともあり、困難である。台湾の研究チームが今回、CRISPRを用いたアプローチにより、C. viswanathii の合理的なゲノム工学と代謝工学のツールを開発した。
CRISPRシステムとプロトコルを最適化し、ホモ接合型遺伝子の組み込み効率を60%以上に向上させた。
  • C. viswanathii に複数の遺伝子を一度に組み込むための分割型CRISPRシステムを設計した。
  • CYP52A19、CPRb、FAO2の共発現により、DDAの生産が促進され、中間体の蓄積を抑制できることを明らかにた。
  • さらに、酵素POS5も共発現させることで、DDAの生産がさらに促進され、細胞増殖が促進されることも明らかにした。
  • この4つの遺伝子を含む大きなカセット(13.6 kb)をC. viswanathii に、1回のエレクトロポレーションで組み込むために、分割型CRISPRシステムを利用した。
  • こうして親株と比較してDDA力価(224 g/L)、モル変換(83%)、生産性(1.87 g/L/h)が倍増した安定株を得るに至った。
 本研究は、ドデカンからDDAへの変換を促進する適切な酵素/プロモーターを特定し、C. viswanathii の代謝工学における分割CRISPRシステムの可能性を示唆するものである。