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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] REVIEW "Therapeutic strategies for COVID-19: progress and lessons learned" Li G, Hilgenfeld R, Whitley R, de Clercq E. Nat Rev Drug Discov 2023-04-19. https://doi.org/10.1038/s41573-023-00672-y [著者所属] Xiangya School of Public Health, Institute of Molecular Medicine & German Center for Infection Research (DZIF), U Alabama at Birmingham, Rega Institute for Medical Research (KU Leuven)
 COVID-19パンデミックは、SARS-CoV-2の感染を制御するために、そしてまたはヒトのタンパク質を標的とする治療戦略の開発に膨大な努力が注がれ、数百の候補薬と数千人の患者にわたる臨床試験が行われた。これまでに、いくつかの低分子抗ウイルス剤 (ニルマトレルビル・リトナビルとレムデシビルおよびモルヌピラビル)  と11種類のモノクローナル抗体薬がCOVID-19治療薬として市販された。こうした市販薬のほとんどは、症状が出てから10日以内の投与が前提とされていた。一方で、COVID-19の重症または重篤な入院患者に対しては、承認済みの免疫調節薬 [*]が処方された [: デキサメタゾンなどのグルココルチコイド、トシリズマブのようなサイトカイン拮抗薬、およびバリシチニブのようなヤヌスキナーゼ阻害剤]。
 本レビューでは、パンデミックが発生して以来これまでに蓄積されてきた知見、ならびに、コロナウイルスに抗する活性を示す臨床薬と前臨床薬の包括的リストをベースに、COVID-19創薬の進捗を総括した。また、COVID-19その他の感染症から学んだ教訓を、ドラッグリパーパシング戦略、汎コロナウイルス剤の標的、in vitroアッセイと動物モデル、COVID-19、ロングCOVID (COVID-19後遺症)、および、今後の病原性コロナウイルスのアウトブレイクの観点から、集約した。

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