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[出典] "Mechanistic insights into DNA binding and cleavage by a compact type I-F CRISPR-Cas system in bacteriophage" Zhang M, Peng R [..] Qi J, Gao GF. PNAS 2023-04-24. https://doi.org/10.1073/pnas.2215098120  [著者所属] Institute of Microbiology (Beijing), U Chinese Academy of Science, Southern U Science and Technology,  Beijing Institutes of Life Science, Shanxi Academy of Advanced Research and Innovation
 バクテリオファージのゲノムは通常コンパクトであり、宿主を阻害し宿主に感染するためのCRISPCancerシステムもコンパクトあるいは不完全になっている。事実、Vibrio cholerae に感染するファージICP1は、コンパクトなタイプI-F CRISPR-Casシステムを帯び、宿主ゲノムにコードされている抗ファージ可動遺伝要素を抑制する機能を備えている。しかし、バクテリアやアーケアにコードされているCRISPR-Casシステムよりもコンパクトなファージのシステムが、標的DNAを認識して干渉する機構は詳らかにされていない。
 中国の研究チームは今回、ICP1の外来核酸を監視する複合体 (Csy複合体) のapo-構造と標的DNA結合構造をクライオ電顕法とX線結晶構造解析で明らかにした:
 EMD-32873  apo-ICP1 Csy complexes (3.5 Å)
 EMD-32874  DNA-bound ICP1 Csy complexes (3.2 Å)
 7WKP  ICP1 Csy4-crRNA complex (2 Å)
 7WKO  ICP1 Csy1-2 complex  (2.3 Å)
 7WWV  DNA bound-ICP1 Csy complex (3.2 Å)
 7WWU  apo-ICP1 Csy complex (3.5 Å)
  • 他の多くのタイプI CRISPR-Casシステムの監視複合体Cascadeと比較すると、ICP1は、二本鎖DNA (dsDNA) への結合とCas3の活性化に必須のCas11サブユニットまた構造的に相同なドメインを欠いている。
  • 構造機能解析から、ICP1単独では、dsDNAへの結合が不十分であり、R-ループが完成しないまま停止することが示唆され、Cas2/3の存在により、dsDNAへの結合と切断が進行する。
  • また、Pseudomonas aeruginosa 由来のCas2/3は、ICP1 Csy複合体が提示する標的dsDNAを効率的に切断したが、その逆の現象は見られなかった。
 本研究は、ファージ由来のコンパクトなCRISPR-Casシステムによる標的dsDNAへの結合とその切断のユニークな機構の存在を示唆した。
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