crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] KaryoCreate (Karyotype CRISPR Engineering Aneuploidy Technology)
[出典] "KaryoCreate: A CRISPR-based technology to study chromosome-specific aneuploidy by targeting human centromeres" Bosco N, Goldberg A, Zhao X, Mays JC, Cheng P, Jonson AF [..] Davoli T. Cell 2023 08-27.https://doi.org/10.1016/j.cell.2023.03.029 [著者所属] NYU Langone Health, IE, O European Institute of Oncology IRCCS, U Rome ‘‘La Sapienza’’,  U Milan, NYU School of Medicine, UCSD;グラフィカルアブストラクト
 突然変異によって染色体が増減した状態の異数性は、癌の特徴である。米国とイタリアの研究チームは、染色体特異的なCENP-A結合型ɑ-サテライトリピートを標的とするsgRNAと、変異型KNL1を融合させたdCas9の共発現により、染色体特異的異数体を生成するシステムであるKaryoCreateを発表した。
  • ヒトの24本の染色体のうち、19本の染色体に対してユニークで特異性の高いsgRNAを設計・利用した。
  • 細胞の子孫において、標的染色体のミス・セグリゲーションとゲインまたはロスが誘導された。10本の染色体にわたって検証した平均効率はゲインで8%、ロスで12%(最大で20%)であった。
  • KaryoCreateを用いた大腸上皮細胞での実験から、消化器癌に多く見られる18q染色体の欠損が、複数の遺伝子の相乗的なヘミ接合型欠失を介して、TGF-βに対する耐性を促進するこが、明らかになった。
 このように、がんをはじめとする様々な疾患において、KaryoCreateは、染色体の偏在や異数性を研究するための革新的なツールである。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット