2023-09-16 Science Advances誌から査読付き論文として刊行されたことを受けて、書誌情報を更新し、テキストを拡充し図を追加
2023-05-31 初稿
[出典] "CRISPR-based engineering of RNA viruses" Nemudryi A, Nemudraia A [..] Wiedenhef B. (bioRxiv 2023-05-20Sci Adv. 2023-09-13. https://doi.org/10.1126/sciadv.adj8277
 [著者所属] Montana State U.

 CRISPR RNA誘導型エンドヌクレアーゼによってDNAの精密編集が可能になったが、DNAを媒介とするRNAの編集には限界があった。また、タイプVI CRISPR-Cas (Cas13) はエンドリボヌクレアーゼであったが、RNAを非選択的にトランス切断すること (コラテラル活性) から、標的RNAの精密編集への利用には難点があった。

 モンタナ州立大学の研究チームは今回、タイプIII CRISPR-Cas (Streptococcus thermophilus 由来Csm複合体: SthCsm複合体)) はコラテラル活性を伴わない [*]として、その配列特異的RNA切断活性に 、スプリントRNAライゲーション [Mehotds Mol Biol, 2014] を組み合わせ [Fig. 1引用左下図参照]、標的RNA配列のプログラムされた欠失および挿入 [Fig. 4引用右下図参照] を実現した。

 RNA editing 1  RNA editing 4 
 この組み換えRNA技術は直ちに、RNAウイルスの簡易操作、ひいては、RNAウイルス研究のツールとして直ちに利用可能であることを、サーズウイルス2 (SARS-CoV-2) の遺伝子切断と、シンドビスウイルス (SINV)のゲノム中の配列の欠失や置換に応用することで、実証した。

 [タイプIII-A CRISPRシステム関連crisp_bio記事]