[出典] "Chromatin structure and context-dependent sequence features control prime editing efficiency" Kim S, Yuan JB [..] Song JS. Front Genet 2023-06-29. https://doi.org/10.3389/fgene.2023.1222112 [著者所属] U Illinois at Urbana-Champaign, MIT, Harvard U.
 プライム編集 (prime editing: PE) は極めて多用途なCRISPR-Cas9ゲノム編集ツールであるが、pegRNA 5これまでのバージョンの効率が大きく変動し、対象と目的に向けて最適化するのに多大な労力を費やす必要があった。米国の研究チームが今回、PE2の編集効率を左右する標的部位のエピゲノムの状態と配列の特徴を学習する統計モデルを構築し、最適なPEsを設計するガイドラインを提示した [Figure 5引用右図参照]。
  • 細胞内で凝縮しているH3K9me3修飾と関連する構成的ヘテロクロマチンの領域と局所的ヌクレオソーム領域において、PEが阻害される。
  • 一方で、PEガイドRNA (pegRNA) のプライマー結合サイト (primer-binding site: PBS) と逆転写 (RT) テンプレート領域において、G/Cヌクレオチドの存在および特定の位置がPEの効率を向上させ、この傾向は、PBSの長さに依存する。
  • PAM配列の中でAGGが高効率に貢献し、PAMの4塩基下流のグアニンが編集を促進する。これは、Cas9との間にこれまで知られていない相互作用が存在していることを示唆している。
  • 非加法的統計力学 (Nonextensive Statistical Mechanics) をベースとするニューラルネットワーク解析によれば、pegRNA上の複数の塩基が効率に影響を及ぼす。