[出典] "Genome-wide CRISPR screening reveals ADCK3 as a key regulator in sensitizing endometrial carcinoma cells to MPA therapy" Zhang Z, Zhang M, Zhou J, Wang D. Br J Cancer 2023-07-04. https://doi.org/10.1038/s41416-023-02347-2 [著者所属] Institute of Basic Medical Sciences & School of Basic Medicine (Beijing), Peking U People's Hospital.
黄体ホルモン (medroxyprogesterone acetate: MPA)療法のような子宮内膜癌に対する子宮温存療法に対しては、一時耐性と獲得耐性が課題となっているが、耐性が発生する機序は十分には解明されていない。中国の研究チームが今回、MPAに対する応答を調節する因子の同定を目的として、子宮内膜由来細胞株 Ishikawa 細胞を対象とするゲノムワイドCRISPRスクリーンを行い、トップヒットとしてADCK3 (AarFドメインを帯びたキナーゼ; 別名 COQ8A) を同定した 。
- クリスタルバイオレット細胞染色、RT-qPCR、ウエスタンブロッティング、ChIp-qPCRおよびルシフェラーゼアッセイを利用して、p53-ADCK3軸とその子宮内膜癌のMPA療法への感受性に果たしている役割を同定した。
- Ishikawa 細胞におけるADCK3欠損は、MPA誘導細胞死を緩和する。
- ADCK3欠損は主として、ALOX15 (arachidonate 15-lipoxygenas / アラキドン酸-15-リポキシゲナーゼ) を失活させて、MPAを介したフェロトーシス (ferroptosis) を抑制する。
- ADCK3が、Ishikawa細胞において腫瘍抑制因子p53の直下に位置している。
- P53-ADCK3軸を刺激する低分子Nutlin3Aを併用することで、MPAによるIshikawa細胞の増殖が効果的に阻害される。
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