[出典] "Isoform-specific, Semi-quantitative Determination of Highly Homologous Protein Levels via CRISPR-Cas9-mediated HiBiT Tagging" Seiler K, Rafiq S, Tschan M. Bio Protoc. 2023-07-20.  https://doi.org/10.21769/BioProtoc.4777   [著者所属] U Bern.
 
 タンパク質ファミリーの多くが、相同性が高い多重なタンパク質で構成されており、それらは、異なる遺伝子またはゲノム上の同じ部位に由来している。この中で、特定のアイソフォームが優勢になることが癌のような病理に結び付けられている。タンパク質アイソフォームの検出と相対量の測定は、通常、免疫ブロット、免疫組織化学、あるいは免疫蛍光によって行われたきたが、これらはいずれも、特定のタンパク質ファミリーの各メンバーについて、アイソフォームに特異的なエピトープに対する抗体を必要とする。しかし、そうした抗体が必ずしも存在しないことが、アイソフォーム特異的なタンパク質発現パターンの解明を不可能にしている。
 
 スイスの研究チームが今回、アイソフォームに特異的な抗体が存在しなくいアイソフォームについても、その発現プロファイルを測定可能とする手法のプロトコルを報告した。すなわち、CRISPR/Cas9 RNPとテンプレートとなるssODNをエレクトロポレーションすることで、多用途な11アミノ酸のHiBiTタグを関心のあるタンパク質が由来するゲノム部位に挿入し、HiBiTnに結合するNanoLucルシフェラーゼ断片 (LgBiT) を利用して検出するプロトコルである。