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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "CRISPR/Cas9-mediated seamless gene replacement in protoplasts expands the resistance spectrum to TMV-U1 strain in regenerated Nicotiana tabacum " Li Y,  Huang C, Liu Y [..] Yuan C. Plant Biotechnol J. 2023-08-23. https://doi.org/10.1111/pbi.14159 [著者所属] BGI-Shenzhen, National Tobacco Genetic Engineering Research Center, Institute of Vegetables and Flowers

 CRISPR/Casゲノム編集は、植物育種においても広く利用され進化し続けている。これまでの植物における利用の多くが、遺伝子のノックアウトであったが、作物の形質改良には、遺伝子をノックインする新しい方法の開発が急務となっている。
 
 中国の研究チームは今回、植物の再生が比較的困難なプロトプラスト法を最適化し[*]、最近のCRISPR/Casの進歩を組み合わることで、ナス科のモデル植物であるタバコにおけるシームレスな大規模断片の挿入を可能にする手法を開発した。
[*] プロトプラスト単離、プロトプラストトランスフェクション、植物再生を含む一連のプロトコルを最適化することで、N. tabacum の安定かつ効率的な再生手順を開発した。
 
 このシステムを用いて、N. tabacum 遺伝子の2つの抵抗性関連領域をN. alata 遺伝子の相同断片に置換することで、T0世代の非遺伝子組み換え植物にTMV-U1抵抗性を付与した。

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