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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "Haspin balances the ratio of asymmetric cell division through Wnt5a and regulates cell fate decisions in mouse embryonic stem cells" Gao Y [..] Xie J. Cell Death Discov. 2023-08-23. https://doi.org/10.1038/s41420-023-01604-w [著者所属] Tongji U.
 
 多くの異なる種類の幹細胞は、ACDを利用して、異なる細胞運命を辿ることになる2つの娘細胞を産生する。Haspin (ハスピン)が触媒するヒストンH3のThr3リン酸化 (H3T3ph) は、幹細胞におけるACDを含め、有糸分裂において重要な役割を果たしている。しかし、ハスピンがACDの制御における機能とその機序はいまだ不明である。
 
 中国の研究チームが今回、ES細胞のACDにおけるハスピンの役割と細胞運命決定への影響を理解することを目的として、CRISPR/Cas9を用いてハスピンをノックアウトした (Haspin-KO) マウスES細胞を作製し、これらの細胞におけるACDの比率を定量した。
 
 さらに、RNA-seqを利用して下流因子を探索し、ハスピンがES細胞においてACDのバランスのとれた比率を維持することで、正常な発生と恒常性維持に必須なことを明らかにした。
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