[出典] "Deep Tumor Penetration of CRISPR-Cas System for Photothermal-Sensitized Immunotherapy via Probiotics" Luo W, Zhang Z, Zhou D, Jiang Y, Yang J, He B, Yu H, Song Y. Nano Lett. 2023-08-24. https://doi.org/10.1021/acs.nanolett.3c02061 [著者所属] Nanjing U, Nanjing U Chinese Medicine, Nanjing First Hospital, Nanjing Normal U
固形癌では中心部の細胞がより悪性で攻撃的なことから、治療薬の腫瘍中心部への浸透を促進して免疫を活性化することが、固形癌治療に効果的なことを期待できる。中国の研究チームは今回、CRISPR-Cas9プラスミドを搭載したリポソーム (以下、Lipo-P) を、ポリドーパミンでコートした大腸菌ニッスルNissle 1917 (EcN) で送達することで、自然免疫と適応免疫を同時に活性化することにより、腫瘍組織深部における免疫療法の強化を実現した。
低酸素状態を標的とすることで腫瘍中心部に集積した後、活性酸素種 (ROS) 応答性リンカーの減少下でLipo-Pが剥離し、Hsp90αの枯渇を介して腫瘍細胞の熱耐性を低下させた。その結果、近赤外線照射時にポリドーパミンによって誘導される加熱により、効果的な腫瘍切除が可能となった。さらに、温和な光熱療法は、腫瘍組織内の大腸菌感染が自然免疫を誘発するため、免疫原性細胞死を誘導する。
このバクテリアを用いたアプローチは、深部腫瘍における光熱感作免疫療法として有望である。
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