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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "Conditional, Tissue-Specific CRISPR/Cas9 Vector System in Zebrafish Reveals the Role of Nrp1b in Heart Regeneration" Angom RS, Wang Y, Wang E, Dutta S, Mukhopadhyay D. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2023-08-31. https://doi.org/10.1161/ATVBAHA.123.319189 [著者所属] Mayo Clinic.

 メイヨークリニックの研究チームは今回、成体ゼブラフィッシュにおいて、心外傷と再生の間の心筋細胞におけるnrp1 アイソフォーム (nrp1anrp1b) の機能を解析した。研究チームは、心臓に特異的なcmlc2
プロモーターを利用することで、心筋細胞特異的に、熱ショックで誘導可能なCRISPR-Cas9システムによるnrp 遺伝子のノックアウトを試みた。
  • クライオインジャリー (cryoinjury/凍結傷害) を加えたのち、nrp の両アイソフォームの発現が上昇した。
  • 興味深いことに、nrp1b のノックアウトによって、凍傷後のゼブラフィッシュ成体において、心臓の再生が著しく遅れ、心機能が低下することを見出した。
  • また、nrp1a ではなくnrp1b をノックダウンすると、凍結傷害に応答して心臓リモデリング遺伝子の活性化が誘導されることも、明らかになった。
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