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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Evaluation of guide-free Cas9-induced genomic damage and transcriptome changes in pig embryos" Ge W, Zhao X, Gou S, Jin Q [..] Lai L, Wang K. Mol Ther Nucleic Acids. 2023-09-19. https://doi.org/10.1016/j.omtn.2023.102035 [著者所属] Guangzhou Institutes of Biomedicine and Health CAS, Research Unit of Generation of Large Animal Disease Models CAMS, Hainan Provincial Research Centre of Laboratory Animals, Wuyi U, China Agricultural U;グラフィカルアブストラクト 

 ガイドRNA (sgRNA) を伴わないCas9 mRNAをブタ胚に送達し、転写されたCas9タンパク質が少なくとも胚盤胞期まで持続することを観察した。
  • Cas9タンパク質単独で着床前胚のゲノム損傷が誘導され、クロマチン線維上のリン酸化ヒストンH2AX病巣の増加として表出し、アポトーシスと胚盤胞の細胞数減少がもたらされた。
  • また、単一胚盤胞RNA-seqにより、Cas9タンパク質が単独で、胚盤胞のトランスクリプトームを改変し、細胞周期、代謝、細胞間コミュニケーションなどの胚発生に関連するシグナル伝達を低下させる一方で、アポトーシスおよびネクローシスのシグナル伝達を活性化させ、これらが相まって着床前胚発生に障害をもたらされた。
 これらの結果によって、CRISPR/Cas9を生殖細胞系列ゲノム編集に適用する場合、特に、生殖細胞系列の遺伝子編集を介してヒトの疾患変異を修正するアプローチの場合、Cas9タンパク質が引き起こす有害な影響に注意すべきことが、改めて、示された。
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