[出典] "Targeted genome editing with a DNA-dependent DNA polymerase and exogenous DNA-containing templates" Liu B, Dong X, Zheng C [..] Xue W, Sontheimer EJ. Nat Biotechnol. 2023-09-14/2024 July. https://doi.org/10.1038/s41587-023-01947-w [著者所属] U Massachusetts Chan Medical School, Tessera Therapeutics.

プライム編集 (PE) [右図モデル図参照] では、ガイドRNA、逆転写酵素 (RT)、逆転写されるRNAテンプレート、およびプライマー結合サイトからなるpegRNAを考案したことで、一塩基変換をはじめとする多様な変異を導入することを可能にした。
RTは他の多くのDNAポリメラーゼとは異なり、校正活性がないこともあって比較的エラーを起こしやすく、わずか2,000 nt程度 (モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)のRTでは11,000 nt程度) で誤挿入が起こる。RTは細胞内でRNAを鋳型とするDNAポリメラーゼ活性によってプライム編集を実現するが、挿入部分が長くなったり、編集される細胞の数 (例えばヒトの臓器全体) が多くなると、このエラー頻度を無視できなくなる。さらに、RTはしばしばdNTP基質に対する親和性がそこそこであるため(例えば、MMLV RTでは〜101~102μM)、細胞内のdNTP濃度がS期に比べて強く低下している分化細胞、非サイクリング細胞、非S期細胞 (生体内のほとんどの細胞など) では、酵素効率が損なわれる可能性が高い。最後に、RTの処理能力は必ずしも高くなく、おそらく大きな挿入を効率的に導入することの難しさの一因となっている。
著者らは、DNA依存性DNAポリメラーゼ(phi29)が、ヒト細胞において、末端を安定化したDNAを帯びた合成テンプレートを利用する編集を、最大60%の効率で可能にすることを報告した。
そこで、PEのpegRNAに換えて (RNAテンプレートとRT) に換えて、DNAテンプレートとDNAポリメラーゼを介して編集を可能とするエディター (Phi29 DPE)を開発した [Fig. 2 参照]。
Phi29 DPEは、テンプレートの自己抑制的な分子内塩基対形成を回避し、テンプレート合成を容易にし、より大きな挿入 (> 100 nt) を可能にする。
RTは他の多くのDNAポリメラーゼとは異なり、校正活性がないこともあって比較的エラーを起こしやすく、わずか2,000 nt程度 (モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)のRTでは11,000 nt程度) で誤挿入が起こる。RTは細胞内でRNAを鋳型とするDNAポリメラーゼ活性によってプライム編集を実現するが、挿入部分が長くなったり、編集される細胞の数 (例えばヒトの臓器全体) が多くなると、このエラー頻度を無視できなくなる。さらに、RTはしばしばdNTP基質に対する親和性がそこそこであるため(例えば、MMLV RTでは〜101~102μM)、細胞内のdNTP濃度がS期に比べて強く低下している分化細胞、非サイクリング細胞、非S期細胞 (生体内のほとんどの細胞など) では、酵素効率が損なわれる可能性が高い。最後に、RTの処理能力は必ずしも高くなく、おそらく大きな挿入を効率的に導入することの難しさの一因となっている。
著者らは、DNA依存性DNAポリメラーゼ(phi29)が、ヒト細胞において、末端を安定化したDNAを帯びた合成テンプレートを利用する編集を、最大60%の効率で可能にすることを報告した。
そこで、PEのpegRNAに換えて (RNAテンプレートとRT) に換えて、DNAテンプレートとDNAポリメラーゼを介して編集を可能とするエディター (Phi29 DPE)を開発した [Fig. 2 参照]。
Phi29 DPEは、テンプレートの自己抑制的な分子内塩基対形成を回避し、テンプレート合成を容易にし、より大きな挿入 (> 100 nt) を可能にする。
[DNAポリメラーゼ利用関連crisp_bio記事]
- 2023-09-20 DNAポリメラーゼとHUHエンドヌクレアーゼをベースとするプログラム可能なゲノム編集"click editing (CE)"を開発.;"Click editing enables programmable genome writing using DNA polymerases and HUH endonucleases" Da Silva JF, Tou CJ [..] Kleinstiver BP. bioRxiv 2023-09-13 (preprint).
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