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[出典] 
1. サーズウイルス2感染前のワクチン接種がロングCOVIDを予防する効果 - ブースター無し 37%; ブースター有り 69%
[出典] "The effectiveness of COVID-19 vaccine in the prevention of post-COVID conditions: a systematic literature review and meta-analysis of the latest research" Marra AR, Kobayashi T, Callado GY [..] Rizzo LV. Antimicrob Steward Healthc Epidemiol2013-10-13. https://doi.org/10.1017/ash.2023.447 [著者所属] U Iowa Carver College of Medicine, Hospital Israelita Albert Einstein (Brazil), Iowa City Veterans Affairs Health Care System, King Faisal Specialist Hospital & Research Centre, Stanford U, West Virginia U School of Medicine. 
 
 米国, ブラジル, サウジアラビアの研究チームが2019年12月1日から2023年6月2日まで、PubMed、Cumulative Index to Nursing and Allied Health、EMBASE、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Scopus、Web of Scienceを検索することで、COVID-19ワクチン接種とCOVID-19ワクチン接種後の症状に対するCOVID-19ワクチンの有効性 (effectjveness)を評価する報告を集積し、そのメタ解析を行った。
  • ここで言う症状 (以下、COVID後遺症)は、COVID-19感染後4週間以上経過してから発現した症状である。
  • ワクチン接種の効果が評価されていた32件の研究 (のべ775,931人の規模) うち24件の研究をメタ解析に組み入れた。
  • COVID後遺症に対するプールDORとワクチン有効性
  • 完全ワクチン接種者集団では、0.680 (95%CI:0.523-0.885)と32.0% (11.5%-47.7%)
  • COVID-19感染前にCOVID-19ワクチンを2回接種した人では36.9% (23.1%~48.2%)COVID-19感染前に3回接種した人では68.7% (64.7%~72.2%)であった.
  • COVID-19感染後にCOVID-19ワクチンの接種を受けた人では,COVID後遺症に対する予防効果は認められなかった.
 感染前にCOVID-19ワクチンを接種することで、オミクロンが優勢の時期を含む研究期間を通じてCOVID後遺症が有意に減少した。ワクチンの有効性は、追加接種を行った場合に増強された。
 
2. サーズウイルス2感染前のmRNAワクチンは、児童 (5-17歳)のロングCOVIDのリスクを減少させていた
[出典] "Vaccination Tied to Lower Risk of Long COVID in Children" Sullivan M. Medpage Today. 2023-10-15.
https://www.medpagetoday.com/meetingcoverage/idweek/106813
 Medpage Today をはじめとしてさまざまなWSUのニュースがInfecious Diseases Society of America (IDSA) IDWeek 2023 における米国CDCAnna R. Yousafの発表をとりあげた:"COVID-19 mRNA Vaccination Reduces the Occurrence of Post-COVID Conditions in U.S. Children Aged 5-17 Years Following Omicron SARS-CoV-2 Infection" Yousaf AR, Mak J, Gwynn L et al. Presented at: IDWeek 2023. October 11-14, 2023; Boston, MA. Abstract 1935.

 COVID-19患者の約20%から30%が早期発症後3ヵ月から6ヵ月間何らかの症状が続く。成人ではCOVID-19のワクチン接種がCOVIDの長期化リスクを減少させる可能性を示唆するデータが多々報告されているが、児童でのデータは限られていた。

 本研究では、Pediatric Research Observing Trends and Exposures in COVID-19 Timelines (PROTECT)/ コホートから5~17歳のデータを抽出し、COVID-19感染が確認され、COVID-19感染後の症状 (post-COVID-19 condition: PCC)が1つ以上報告されている場合は症例と定義し、COVID-19感染が確認され、PCCが報告されていない場合は対照と定義した。また、オミクロン株に感染する少なくとも14日以上前に、少なくとも1回のmRNA COVID-19ワクチン接種を完了していれば、ワクチン接種済みと定義した。最終的に、サーズウイルス2陽性と判定された622人が、陽性時から少なくとも1ヵ月間持続する新規または進行中のPCCに関する連続調査に回答した。
  • この前向き症例対照観察研究はオミクロン株が優勢な時期に実施され、mRNAワクチン接種により、多様なPCCの症状のうち少なくとも1つを発症する可能性が34%減少し、2つ以上の症状を発症する可能性が48%減少した。
  • COVID-19は、一般的に、小児では軽症であるが、推定1-3%が腹痛や胸痛、咳や呼吸困難、抑うつや不安、集中困難、疲労や労作時倦怠感、急性肺塞栓症や腎不全、不整脈、心筋症、心筋炎、凝固障害などの心血管系合併症を含むPCCを発症する。
  • これらの症状は臓器横断的に発生し、再発・再燃を繰り返すことがあり、これらは単一の疾患というよりは、潜在的に重複する多くの疾患であり、異なる生物学的原因、異なる危険因子と転帰を持つ可能性が高い。
  • PCCを発症する児童の割合は低いことは低いが、COVID-19感染児童の絶対数は膨大 (米国では6,500万人を推定されている)であることから、児童におけるPCCはこれまで考えられていたよりもはるかに一般的である (数千人の児童) 可能性が示唆された。
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