[出典] "Sonogenetic control of multiplexed genome regulation and base editing" Liu P [..] Ferrara KW, Qi LS. Nat Commun. 2023-10-18. https://doi.org/10.1038/s41467-023-42249-8 [著者所属] Stanford U, Chan Zuckerberg Biohub - San Francisco (兼任)

 宿主ゲノムの遺伝子発現を高い精度で操作することは、細胞の機能や挙動を制御する上で極めて重要である。スタンフォード大学の研究チームは今回、in vitroと生体内の双方で複数の内因性遺伝子の発現を制御することを目的とする、超音波を介した正確で非侵襲的かつ調整可能なアプローチを報告した。

 ヒートショック・プロモーターの下流にhyperdCas12a 1高効率なdCas12a (hyperdCas12a) [*]とエフェクターを組み込むことで、超音波吸収によって生じる熱エネルギーを介して誘導的に活性化できるシステムを実現した [Fig. 1引用右図参照]。

 このシステムは、プライマリーT細胞を含む多様な細胞型にわたって、遺伝子活性化や塩基編集の多用途な熱誘導を可能にし、単一のガイドRNAアレイを用いた多重遺伝子活性化を可能にする。

 マウスモデルでは、高強度集束超音波によって誘導される局所的な温度上昇が、hyperdCas12a 4移植細胞におけるレポーター遺伝子の発現を効果的に誘発した [Fig. 4引用右図参照]。

 本研究は、精密なゲノム・エピゲノム・エンジニアリングによって細胞や遺伝子ベースの治療を強化する臨床的に実行可能なアプローチとしての超音波の有効性を示した。

[*]

[集束超音波利用ゲノム編集関連crisp_bio記事]