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(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/02/11

  • ヒトアミロイドタンパク質α-シヌクレイン(αSyn)の単量体は典型的な天然変性タンパク質であるが、パーキンソン病やその他の神経変性疾患(シヌクレイノパチー)の患者の脳においては、細胞内で凝集し、パーキンソン病やその他の神経変性疾患(シヌクレイノパチー)の病因とされている.
  • その構造については、in vitro ではβシート様のオリゴマーを形成し、細胞内では膜に結合してαヘリックス様四量体を形成してレビー小体のようなアミロイド沈着物を構成するとされている(挿入図左側参照).また、αSynは脳全体で発現するがアミロイド凝集は特定の神経細胞に限られていることから、神経細胞の種類によって異なる構造をとるとも見られていた.34890001
  • Philipp Selenko(Leibniz Institute of Molecular Pharmacology)らは今回、神経細胞(ラット神経腫由来B65細胞, ヒト神経芽腫由来SK-N-SH細胞およびラット黒質由来RCSN-3細胞)と非神経細胞(ヒト卵巣癌細胞株A2780とHeLa細胞)に15Nアイソトープで標識したαSynをエレクトロポレーションし、NMRとEPRで解析した結果、神経細胞いかんにかかわらず、αSynは細胞内でも天然変性タンパク質単量体として存在することを見出した.
  • 他の形態をとるαSynが細胞内に微量存在する可能性を排除することはできないが、少なくとも、αSynが細胞内で安定な構造をとることや細胞膜に完全に結合した構造をとる可能性は排除された.
  • 細胞内の生理条件下では、αSynのアミノ末端がアセチル化され、in vitro の場合よりもコンパクトになり、凝集する傾向にある非アミロイドβ成分(non-amyloid-β-component: NAC)を、細胞質から隔離していた.
  • αSynの細胞内凝集には、細胞膜との一時的接触などを介した大規模なコンフォメーション変化が必要と想定される.

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