[出典] News "Top ten news stories in 2023" Melton L. (Senior News Editor) Nat Biotechnol 2023-11-27. https://doi.org/10.1038/s41587-023-02063-5

1. GLP-1に続くのは?
 GLP-1アゴニストであるWegovyが、肥満治療薬探しに再び活気を与えている。苦味化合物から除脂肪筋ブースターやバクテリアに至るまで、代替物質はすでに臨床に登場している。

2. AIによって、未だかつてなかったタンパク質を作る
 タンパク質エンジニアは、急速に進化する機械学習のツール、深いデータの蓄積、およびAlphaFold2の構造予測力を買う要して、より洗練されたデノボタンパク質の設計を追究している。

3. RNAを標的とする創薬
 メッセンジャーRNAを標的とする低分子化合物は治療薬になる可能性があるが、この分野にはまだ決定的な成功例がない。復活しつつあるこの分野をどのように前進させるかについては、各社で意見が分かれている。

4. 創薬企業はChatGTPをカスタマイズしている、このように。
 大規模な言語モデルが、科学者とAIの対話を助け、さらに創薬の潜在的標的の生成に貢献している。

5.「DNAを書く」技術がゲノム合成へと前進している
「DNAを書く」新しい技術が市場に出回るにつれ、合成DNAをかつてないほど迅速かつ安価に入手できるようになった。規制当局は、悪用に歯止めをかけるために、介入する準備をしている。

6. なぜ遺伝子治療はウイルスフリーに向かうべきなのか?
 遺伝子治療は、難治性であった疾患の新たな治療法として目覚ましい進歩を遂げてきたが、世界で最も高価な治療法である。現在、企業は遺伝子治療のウイルスを、ウイルスベクターの限界を克服するだけでなく、生産コストの削減も約束する新しいデリバリー技術に置き換えようとしている。

7. メッセンジャーを撃て:RNA編集ここにあり
 RNA編集は、ゲノムDNA編集と異なり、その一過性で可逆的な変化により、DNA編集よりも安全で柔軟な方法で病気を引き起こす突然変異を逆転させることができるとして、急速に注目を集めている。

8. 世界的な砂糖の大量消費に歯止めかかかるか
 Amai Proteins  は、Agile Integrative Computational Protein Desging (AI-CPD) Pro-Proteinと呼ばれる技術を利用して開発した砂糖の平均3,000倍の甘さを持つ蛋白質 (sweet proteins)の微生物生産と商品化の準備を進めている
[注] "Amai (=甘い)"という社名は、甘味料の分野において、グルタミン酸ナトリウム・ステビア・トレハロースなど様々なイノベーションを生んだ日本にちなんでいる。

9. バイテク・パイプラインからの新製品の承認数は減少したが、生物学的製剤のシェアは拡大

10. ヒト体内での'クリック反応製剤が登場
 患者体内での生体直交型クリック反応による癌治療薬や画像診断薬が利用されている。