[出典] "Structure and engineering of Brevibacillus laterosporus Cas9" Nureki O [..] Nishimasu H. Research Square 2024-01-08 (preprint). https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-3717633/v1 [著者所属] 東京大学
[構造情報] PDB 8X5V BLCas9–sgRNA–DNA complex (公開待ち)

 東大の濡木チームが、SpCas9 (1,368 aa)より小型でStaphylococcus aureus Cas9 (SaCas9) に匹敵するサイズのBlCas9  (1,092 aa)のsgRNAと標的DNAとの3者複合体の結晶構造を2.4Åの分解能で解き、BlCas9のsgRNAが、BlCas9によって特異的に認識される三重らせんを含む予想外の構造をとっていることが明らかにした。
  • BlCas9nのsgRNAの最適長は22-ntであり、PAM配列としてはNNNNCNDNを認識するが、7位と8位にアデニンを好む。
  • BlCas9は、標的および非標的DNA鎖上の5番目のC:G塩基対において、塩基特異的相互作用を介してユニークなPAM配列 (N4CNDN) を認識する。
  • この構造に基づいて、PAMとして単一のCヌクレオチドのみを必要とするenBICas9を合理的に設計した。また、SpCas9 D10Aニッカーゼを(en)BICas9 D8Aニッカーゼに置き換えたTarget-AIDを作出した。
  • enBICas9は、ヌクレアーゼ活性もTarget-AID活性も、BICas9から向上した。
 BlCas9は、生体内遺伝子治療用に単一のAAVベクターにパッケージ可能な有用なゲノム編集ツールを生み出す可能性がある。