[出典] "The effectiveness of COVID-19 vaccines to prevent long COVID symptoms: staggered cohort study of data from the UK, Spain, and Estonia" Català M [..] Prieto-Alhambra D, Jödicke AM. Lancet Respire Med. 2024-01-11. https://doi.org/10.1016/S2213-2600(23)00414-9 [著者所属] Nuffield Department of Orthopaedics, Rheumatology and Musculoskeletal Sciences, Oxford National Institute for Health and Care Research Biomedical Research Centre, U Oxford, Fundació Institut Universitari per a la recerca a l’Atenció Primària de Salut Jordi Gol i Gurina, U Tartu, U Oslo, Norwegian Institute of Public Health, Erasmus U Medical Center.

 英国、エストニア、およびスペインの4種類のコホート (2,000万人以上のワクチン接種者と未接種者) を対象とした解析から、COVID-19ワクチンのロングCOVIDに対する臨床的有効性が示された。これらの知見は、複数の感度分析や、症状の持続期間の違い、二次分析における臨床的に診断されたロングCOVIDなど、ロングCOVIDのさまざまな定義によって変動することは無かった。なお、利用されていたワクチンは主として、オックスフォード大学/アストラゼネカのChAdOx1とファイザー/ビオンテックのBNT162b2であったが、モデルナのmRNA-1273とヤンセンのAd26.COV2.Sを含む4種類のワクチンいずれにも、ロングCOVIDのリスクを低減する効果があった。

 ロングCOVIDに対する全体的なワクチンの有効性は29%から52%であったが、英国のコホート研究の解析からは、mRNAワクチンのBNT162b2のロングCOVID予防効果が、ウイルスベクターワクチンのChAdOx1の予防効果を僅かに上回ることが認められた。

[手法]

 英国 (Clinical Practice Research Datalink / CPRDの GOLDおよびAURUM)とスペインのカタルーニャ (Information System for Research in Primary Care / SIDIAP])のプライマリーケアの記録およびエストニアの国民健康保険請求の記録 (CORIVAデータベース) を用いて時間差のあるコホート研究を行った。英国、スペイン、およいエストニア、それぞれ、2021年1月4日、2021年2月20日、2021年1月28日の時点で180日以上登録されていたすべての成人を対象集団とした。
  • ワクチン接種者を、最初に接種したワクチンのブランドで分類した。
  • ロングCOVIDの主要アウトカム定義は、PCR陽性検査またはCOVID-19の臨床診断日から90~365日の間に、WHOにリストアップされた25の症状のうち少なくとも1つを有し、サーズウイルス2感染180日前にその症状の既往がないこととした。
  • 交絡の最小化や時間差のあるコホートとのメタ解析などを経て、ワクチンのロングCOVID予防効果を判定した。