[注] 潜性栄養障害型表皮水疱症 (Recessive dystrophic epidermolysis bullosa: RDEB)
[出典] "Highly efficient CRISPR/Cas9-mediated exon skipping for recessive dystrophic epidermolysis bullosa" du Rand A [..] Sheppard H. Bioeng Transl Med. 2024-01-17. https://doi.org/10.1002/btm2.10640 [著者所属] U Auckland, Te Whatu Ora Health New Zealand
RDEBの治療法として、CRISPR/Cas9遺伝子編集によって修復した患者特異的な皮膚を創傷部分に移植する手法が有望と考えられる。ニュージーランドの研究チームは今回、病因変異を帯びかつ必須ではないエクソンを除去し、COL7A1 のオープン・リーディング・フレームを回復するアプローチを試みた。
病原性ヘテロ接合体変異を含むCOL7A1 の3種類のエクソン (31; 68; 109) を標的としたデュアルsgRNAs/Cas9 RNPを用いたエクソン・スキッピング戦略を採用し、最大95%のエクソン欠失率を達成した。初代ヒトRDEBケラチノサイトと線維芽細胞の双方においてエクソン31を欠失させると、VII型コラーゲン (C7) が回復し、in vitroでの細胞接着が増加し、3D皮膚モデルにおいて真皮-表皮接合部にC7が正確に沈着した。すなわち、COL7A1 エクソンの治療的欠失が可能な部位が増加した。
今回、RDEB治療の新たなアプローチの可能性が示されたが、Cas9を介した編集結果の評価についても知見が得られた。ロングリードNanoporeシークエンシングにより、最大5kbまでの欠失からなる大きなオンターゲット構造変異が〜10%の頻度で検出された。この頻度は、意図された編集結果の高い割合を考慮すると許容できるとも言えるが、一方で、標準的なショート・リード・シーケンスが、予期しないCas9を介した編集イベントを過小評価する可能性があることを示した。
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