2024-06-27 11:48更新 プレスリリースのリンク先を日本経済新聞のWebサイトから東京大学先端科学研究所のWebサイト [*1]へと変更し、Arc InstituteのWebサイト [*2]へのリンクを追加し、Arc InsituteによるRNAガイド型リコンビナーゼ酵素の解説動画 [*3]を以下に引用
[*1] 「非常識にもほどがある!ブリッジRNAが橋渡しするDNA組み換えメカニズム」東京大学先端科学技術研究センター 2024-06-27:研究成果がクリアな図を多用しつつ詳細かつ分かりやすく解説され、次のような、研究者からのひとことも紹介されている ー「IS621リコンビナーゼはブリッジRNAと協働してドナーDNAとターゲットDNAを認識し、4本のDNA鎖のうち2本の切断・交換・結合を触媒したのち、さらに残りの2本の切断と交換を触媒するという、これまでの常識を覆すRNA依存性DNA組換え酵素であることが明らかになりました。このような酵素が存在するとは、全く予想していませんでした。自然は驚きに満ちています!(東京大学先端科学技術研究センター西増弘志教授)」
2024-06-27 08:35 Arc Instituteを主とする研究チームと、東大を主とする研究チームによるクライオ電顕を介した構造解析が加えられた"ブリッジRNAリコンビナーゼ"をテーマとするNature 誌刊行の論文2報、同誌News & Views記事の書誌情報、および日本経済新聞の記事 (プレスリリース引用) 記事へのリンクを以下に追記:
[*1] 「非常識にもほどがある!ブリッジRNAが橋渡しするDNA組み換えメカニズム」東京大学先端科学技術研究センター 2024-06-27:研究成果がクリアな図を多用しつつ詳細かつ分かりやすく解説され、次のような、研究者からのひとことも紹介されている ー「IS621リコンビナーゼはブリッジRNAと協働してドナーDNAとターゲットDNAを認識し、4本のDNA鎖のうち2本の切断・交換・結合を触媒したのち、さらに残りの2本の切断と交換を触媒するという、これまでの常識を覆すRNA依存性DNA組換え酵素であることが明らかになりました。このような酵素が存在するとは、全く予想していませんでした。自然は驚きに満ちています!(東京大学先端科学技術研究センター西増弘志教授)」
[*2] "Arc Institute Scientists Discover Next-Generation System for Programmable Genome Design" Adkins J. Arc Institute 2024-06-26.
[*3] 解説動画 (YouTube 1:33):The Bridge Recombination Mechanism - Next Generation Genome Design
2024-06-27 08:35 Arc Instituteを主とする研究チームと、東大を主とする研究チームによるクライオ電顕を介した構造解析が加えられた"ブリッジRNAリコンビナーゼ"をテーマとするNature 誌刊行の論文2報、同誌News & Views記事の書誌情報、
- NEWS
ANSWERAND VIEWS "Programmable RNA-guided enzymes for next-generation genome editing" Tou CJ, Kleinstiver BP. Nature 2024-06-26 https://doi.org/10.1038/d41586-024-01461-2 [所属」Massachusetts General Hospital, MIT, Harvard Medical School;ゲノム編集の新たな章を開くRNAガイド型リコンビナーゼ酵素が発見された - この酵素を利用することで、ゲノム上の望む位置に、長いDNA配列の挿入、逆位、および欠失を実現できる。 - ”Bridge RNAs direct programmable recombination of target and donor DNA” Durrandt MO, Perry NT [..] Hsu PD. Nature 2024-06-26. https://doi.org/10.1038/s41586-024-07552-4 [*]
- "Structural mechanism of bridge RNA-guided recombination" Hiraizumi M [..] Hsu PD, Nishimasu H. Nature 2024-06-26; 挿入配列IS110リコンビナーゼを含む3つの複合体の構造について報告. https://doi.org/10.1038/s41586-024-07570-2 [*]
- [*] 著者所属 Arc Institute, UC Berkeley, San Francisco Graduate Program in Bioengineering, 東大, 稲森財団, CREST, Stanford U School of Medicine
[出典] "Bridge RNAs direct modular and programmable recombination of target and donor DNA" Durrant MG, Perry NT [..] Hsu PD. bioRxiv 2024-01-26 (preprint). https://doi.org/10.1101/2024.01.24.577089 [著者所属] Arc Institute, UC Berkeley, UCSF, 東大
挿入、欠失、逆位など、ゲノムの突然変異的変化を含むゲノムの再配列は、遺伝的多様性にとって不可欠である。これらの再編成は通常、相同組換えなどの基本的なDNA修復過程や、ウイルスや可動性遺伝因子 (MGE) による外来遺伝物質の転移に関与する酵素によって組織化される。
UC BerkeleyとArc Institute に籍を置くPatrick D. Hsuが率いる研究チームは今回、ミニマルで自律的なMGEのファミリーであるIS110挿入配列が、コードされたリコンビナーゼに特異的に結合する構造化ノンコーディングRNAを発現していることを発見した。この"ブリッジRNA"は、標的DNAとドナーDNA (IS110エレメントそのもの) と、それぞれ塩基対を形成するヌクレオチドストレッチをコードする2種類の内部ループを含んでいる。
研究チームは、これらの標的結合ループとドナー結合ループは、2つのDNA分子間の配列特異的組換えを誘導するために、独立して再プログラムできることを実証した。このモジュール性により、IS110ブリッジシステムはゲノム上の標的部位へのDNAの挿入、DNAの切除、および逆位というゲノムの改変に必要な3つの基本的DNA再配列をプログラム可能にする。すなわち、IS110ブリッジシステムは、RNAiやCRISPRシステムを超えてRNAガイドシステムの多様性を拡大するシステムである。
[参考] Patrick D. HsuのブリッジRNA紹介X (旧ツイッター) 投稿
[参考] Patrick D. HsuのブリッジRNA紹介X (旧ツイッター) 投稿
Just shared at @KeystoneSymp a new @ArcInstitute discovery of the bridge RNA recombinase mechanism: a new class of natural RNA-guided systems that retains the key property of programmability from RNAi and CRISPR while enabling large-scale genome design beyond RNA and DNA cuts pic.twitter.com/Q5sbzqzBfd
— Patrick Hsu (@pdhsu) January 25, 2024
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