[出典] "Design and Model-Driven Analysis of Synthetic Circuits with the Staphylococcus aureus Dead-Cas9 (sadCas9) as a Programmable Transcriptional Regulator in Bacteria" De Marchi D [..] Pasotti L. ACS Synth Biol 2024-02-19. https://doi.org/10.1021/acssynbio.3c00541 [所属] U Pavia (Italy), Institut Pasteur (U Paris Cité)

 これまで、細菌工場で機能する合成回路にプログラム可能な制御を実装するために、SpCas9を不活性化したdSpCas9をベースとするCRISPRi/spdCas9が広く利用されてきた。イタリアとフランスの研究チームは今回、SaCas9を不活性したdSaCas9をベースとするCRISPRi/sadCas9を構築し応用を試みた。

 大腸菌において、1/2-入力論理ゲート (NOT, NAND) のような静的機能を持つ回路や、インコヒーレント・フィードフォワード・ループ (iFFL) のような動的挙動を持つ回路など、約20種類の複雑な回路を設計し、sadCas9を介してT7ポリメラーゼをベースとするカスケードを作出した。データは、すべての回路において、特異的かつ効率的な標的抑制 (100倍) と定性的な機能を示した。また、sadCas9の細胞負荷が低くspdCas9と直交性があることが特徴であることが、確認された。

 モデル解析により、観察された合成反応が、レポーター遺伝子が細胞に与える負荷とレギュレーターの競合による、構成要素間の複雑な相互作用によって説明された。