[出典] REVIEW "Challenges and progress related to gene editing in rare skin diseases" Piñón-Hofbauer J, Guttmann-Gruber C, Wally V, Sharma A, Gratz IK, Koller U. Adv Drug Deliv Rev 2024-03-23. https://doi.org/10.1016/j.addr.2024.115294 [所属] U Hospital of the Paracelsus Medical University (Salzburg), U Salzburg

 遺伝性皮膚疾患は、皮膚に限らず他の臓器に発現する臨床的に異質な疾患の総称であり、関連する臨床症状や二次的な合併症が患者のQOLに深刻な影響を及ぼすことがある。遺伝性皮膚疾患の治療法はこれまで、一過性なものに留まっていたところで、CRISPRをベースとする技術を用いた複数の新たなアプローチが、新たな展望をもたらしつつある。

 Skinここでは、希少皮膚疾患における遺伝子編集に関する現在の進歩と課題について、変異のタイプや罹患遺伝子の構造構成に合わせたさまざまな戦略、生体内および生体外での応用に関する考慮点、皮膚への送達という重要な問題、治療の免疫学の側面などを含めて探る [グラフィカルアブストラクト引用右図参照]

 希少遺伝性皮膚疾患に対する初の再投与可能な遺伝子置換療法 (re-dosable gene replacement therapy)  [*]のFDA承認という画期的な出来事を背景に,遺伝子編集のアプローチは臨床に近づきつつあり,これらの疾患に罹患した患者の局所的な永久治癒の可能性が高まっている。

[*] 米Crystal Biotech Inc社の遺伝性栄養障害型表皮水疱症 (DEB)遺伝子治療薬 VYJUVEK™ (beremagene geperpavec-svdt): 遺伝子編集を加えた単純ヘルペスウイルス1型 (HSV-1) を利用して、創傷部位にCOL7A1 遺伝子の正常コピーを挿入する。生後6ヵ月以上の患者に適用 ["FDA Approves First Topical Gene Therapy for Treatment of Wounds in Patients with Dystrophic Epidermolysis Bullosa" FDA 2023-05-19. https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-topical-gene-therapy-treatment-wounds-patients-dystrophic-epidermolysis-bullosa.