[出典] "CRISPR/Cas9 improves targeted knock-in efficiency in Aspergillus oryzae " Todokoro T, Hata Y, Ishida H. Biotechnology Notes. 2024-04-04. https://doi.org/10.1016/j.biotno.2024.03.002 [所属] 月桂冠総合研究所
 
 麹菌の場合、テンプレートに長い相同アーム (通常500 bp以上) を必要とする相同組み換え修復 (HDR) 過程を介した標的部位へのノックインは、非効率で手間のかかる遺伝子編集法である。近年、哺乳類細胞におけるゲノム編集技術と組み合わせた標的化ノックイン法として、NHEJやHDRによるDNA二本鎖切断 (DSB) の修復に代わるマイクロホモロジー媒介末端接合 (MMEJ) と一本鎖アニーリング (SSA)を利用するアプローチが成功している。HDRと比較して、MMEJ/SSAが必要とする相同アームの長さは短くて済むメリットがある。著者らは今回、A. oryzaeにおけるCRISPR/Cas9およびMMEJ/SSAを介した標的ノックインの効率について検討した。

 その結果、CRISPR/Cas9ゲノム編集とMMEJおよびSSA修復システムを併用することで、標的ノックイン形質転換体の効率的な作製が容易になり、従来の方法と比較してプロセスが大幅に簡略化された。