[出典] "Membrane transporters in drug development and as determinants of precision medicine" Galetin A, Brouwer KLR [..] Giacomini KM. Nat Rev Drug Discov 2024-01-24/Apr. https://doi.org/10.1038/s41573-023-00877-1 [所属] アカデミア、製薬会社およびFDAからなる研究つループ (U Manchester, U North Carolina at Chapel Hill, U Helsinki, Rutgers U, U Gothenburg, UCSF, Ohio State U, Genentech Research and Early, Merck, Janssen Pharmaceuticals, Gilead Sciences Inc, Bristol Myers Squibb Research and Development, GlaxoSmithKline, Pfizer, Center for Drug Evaluation and Research (FDA), Independent Consultant); 参考文献 254件を含む26頁

 膜輸送体が薬物の体内動態、有効性、安全性に及ぼす影響は、現在では十分に認識されている。国際トランスポーター・コンソーシアム (International Transporter Consortium: ITC)が2010年に総説"Membrane transporters in drug development"をNature Review Drug Discover y誌から発表して以来、トランスポーターの役割と機能の理解が前進し、トランスポーターを介した活性、毒性、薬物-薬物相互作用(DDI)を評価・予測するためのツールやモデルの開発においても大きな進展があった。

 注目すべき進展としては、トランスポーター活性に対する内因性・外因性因子の影響の理解の深まり、トランスポーターを介した薬物体内動態の予測における生理学的ベースの薬物動態モデリングとシミュレーション、トランスポーターを介したDDIを評価するための内因性バイオマーカーの同定、SLCおよびABCトランスポーターのクライオ電顕による構造決定などが挙げられる。

 本稿では、これらの主要な開発について概観し、未解決の問題、規制上の考慮事項、将来の方向性を明らかにする。