[出典] "A pan-cancer analysis of the microbiome in metastatic cancer" Battaglia TW, Mimpen IL [..] Wessels L, van de Haar J, Voest E. Cell 2024-04-25. https://doi.org/10.1016/j.cell.2024.03.021 [所属] Netherlands Cancer Institute, Memorial Sloan Kettering Cancer Center (兼任), Leiden U Medical Center, U Medical Centre Utrecht, Hartwig Medical Foundation, Delft U Technology, 

 A pan-cancer analysis of the microbiome人体の様々なニッチに常在するマイクロバイオームが、宿主免疫系や抗癌剤治療に対する応答の重要な調節因子であるエビデンスが蓄積されてきている。最近の研究では、原発性腫瘍内にも複雑なマイクロバイオームが存在することも示された。オランダの研究チームは今回、転移巣におけるマイクロバイオームの存在と関連性を明らかにすることを目的として、4,160種類の転移性腫瘍生検のマッピングとアセンブリーに基づくメタゲノム、ゲノム、トランスクリプトーム、臨床データを統合解析した [グラフィカルアブストラクト引用右図参照]

 研究チームはまず、汎癌転移コホートにおいて腫瘍常在細菌DNAが検出可能なことを示した。その上で、微生物の臓器特異的なトロピズム、低酸素腫瘍における嫌気性細菌の濃縮、微生物の多様性と腫瘍浸潤好中球との関連、肺癌における免疫チェックポイント阻害薬 (mmune checkpoint blockade: ICB) に対する耐性とフソバクテリウム属との関連などが明らかになった。さらに、縦断的な腫瘍サンプリングにより、マイクロバイオームの経時的進化が明らかになり、ICBにより枯渇する細菌が同定された。

 研究チームは、転移性癌マイクロバイオームの汎癌研究資源が治療戦略の進展に貢献することを示唆した。