[出典] "Visual screening of CRISPR/Cas9 editing efficiency based on micropattern arrays for editing porcine cells" Peng W [..] Yang J, Bao J. Biotechnol J. 2024-04-15. https://doi.org/10.1002/biot.202300691 [所属] Sichuan U, U Electronic Science and Technology of China.

 CRISPR/Cas9遺伝子編集技術と体細胞核移植 (SCNT) をベースとする遺伝子編集ブタの作出が広がっている。しかし、遺伝子編集効率と導入効率の低さが課題となっている。両者ともCRISPR/Cas9の形態 (mRNA, DNA, あるいはRNP) と密接に関連しているが、ブタゲノムにおけるCRISPR/Cas9編集の効率を直接評価する方法がこれまで無かった。

 中国の研究チームでは、遺伝子編集の効率を視覚的に評価するために、蛍光レポートシグナルとマイクロパターンアレイに基づくプラットフォームを開発した。マイクロパターンアレイ上で増殖した細胞の量と状態を分析した結果、マイクロパターンアレーのブタ細胞の培養に最適な仕様は、直径200μm、間隔150μmであった。蛍光消失面積を可視化し、マイクロパターンアレイの濃淡値 (gray value) を測定することで、ブタ細胞を標的とするmRNA型が、DNA型やリボ核タンパク質(RNP)型のCRISPR/Cas9と比較して最も高い編集効率を示すことが判明した。

 こうして、β4GalNT2遺伝子のノックアウトホモ接合体4頭をmRNAの形で得ることに成功し、その後の遺伝子編集ブタの作製につながる基礎ができた。

 このプラットフォームは、遺伝子ノックアウトの効率を迅速、簡便、効果的に評価することを容易にし、さらに、新規の遺伝子編集ツールの迅速な試験、送達方法の評価、様々な細胞タイプに合わせた評価プラットフォームの構築など、大きな可能性を秘めている。