[出典] "CoCas9 is a compact nuclease from the human microbiome for efficient and precise genome editing" Pedrazzoli E, Demozzi M, Visentin E [..] Segata N, Cereseto A. Nat Commun. 2024-04-24. https://doi.org/10.1038/s41467-024-47800-9 [所属] U Trento, Alia Therapeutics (Trento), Telethon Institute of Genetics and Medicine (TIGEM), U Naples “Federico II”, Université de Paris (兼任)CoCas9 1

 イタリアの研究チームが、ヒトマイクロバイオームを中心としたメタゲノムから大量に収集したゲノムを解析することにより、多種多様な(n = 17,173)II型CRISPR-Cas遺伝子座を発見した [Fig. 1引用右図参照]。その中で、未培養のコリンセラ (Collinsella ) 属から低分子量 (1,004 アミノ酸)の高活性・高忠実度ヌクレアーゼ [Fig.3 引用左下図参照] CoCas9 を単離した。CoCas9D23AをベースとするCoABE8eも高性能であった [Fig. 4引用右下図参照] 
CoCas9 3   CoCas9 4
 In vitro切断アッセイから、CoCas9のPAMに含まれる256の4塩基の組み合わせの頻度ヒートマップが得られ、CoCas9 23つの主要なコンセンサス配列が明らかになった: 5'-N4GWNT-3'、5'-N4GCDT-3'、5'-N4ATDT-3' (W=A/T, D=A/G/T) [Fig. 2引用右図参照]。切断されたアンプリコンのサンガー配列決定から、CoCas9は平滑末端産物を生成し、PAMの3bp上流で標的DNAを切断することが明らかになった。
 
 CoCas9は、レンチウイルスで送達することで、ヒト皮膚繊維芽細胞, ヒト気管支上皮細胞、およびマウス網膜における効率的編集を実現した。また、そのサイズが小さいことからアデノ随伴ウイルス (AAV) ベクターを介して容易にsgRNAと効率的に共導入され、およびモデルマウス網膜における効率的編集が実現された。

 本研究により、CoCas9を含む、これまで明らかにされていなかったCas9ヌクレアーゼのコレクションが明らかになり、ゲノム編集ツールボックスが拡充された。

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