crisp_bio

論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[注] LLM (Large Language Models / 大規模言語モデル)
[出典] "CRISPR-GPT: An LLM Agent for Automated Design of Gene-Editing Experiments" Qu Y, Huang K [..] Wang M, Song L. bioRxiv 2024-04-26 (preprint).  https://doi.org/10.1101/2024.04.25.591003 [所属] Stanford U School of Medicine, Stanford U, Princeton U

 CRISPR-Casシステムをベースとするゲノム工学技術は、遺伝情報に正確な変更を加えることを可能にし、生物医学研究を一変させた。しかし、効率的な遺伝子編集システムを構築するためには、CRISPR技術や複雑な実験系を深く理解する必要がある。LLMは様々な分野におけるさまざまな課題の問題解決法として有望視されているが、それぞれの分野に特有かつ基礎的な知識が不足していることがボトルネックなっている。生物学もそうした分野の一つである。そうした中で、米国の研究チームが今回、LLMによる生物学分野の課題に取り組み、CRISPR-GPTと称するLLMをbioRxiv プレプリントサーバに投稿した。

 CRISPR-GPTは、CRISPRベースの遺伝子編集実験の設計プロセスを自動化し、強化するために、ドメイン知識と外部ツールで拡張されたLLMエージェントである。CRISPR-GPTは、LLMの推論能力を活用し、CRISPRシステムの選択、ガイドRNAの設計、細胞送達方法の推奨、プロトコルの起草、編集結果を確認するための検証実験の設計などのプロセスを促進する。

 本稿で、CRISPR-GPTが、専門家でない研究者の遺伝子編集実験をゼロから支援する可能性を示し、実際のユースケースにおいてエージェントの有効性を検証する。さらに、自動化された遺伝子編集デザインに関連する倫理的および規制上の考慮点を探り、これらのツールの責任ある透明性のある使用の必要性を強調する。

[注] X (旧Twitter)投稿を以下に引用
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット