[出典] "Diverse nucleotide substitutions in rice base editing mediated by novel TadA variants" Yu M [..] Ren B, Zhou H. Plant Commun. 2024-05-08. https://doi.org/10.1016/j.xplc.2024.100926 [所属] Institute of Plant Protection (Beijing), China Agricultural U, Scientific Observing and Experimental Station of Crop Pests in Guilin, Sichuan U, Beijing Vegetable Research Center, Zhejiang U, Key Laboratory of Gene Editing Technologies (Hainan)

 CRISPRを介した塩基エディター (BE)は、作物の迅速な遺伝子改良において、欠陥対立遺伝子を修正し、人為的進化によって新規対立遺伝子を創出するために広く用いられてきた。BEsの編集能力は、様々なヌクレオチド修飾酵素の性能に依存している。BEsの中で、アデニン塩基エディター (ABEs) と比較すると、シトシン塩基エディター (CBEs) およびデュアル塩基エディターは、イネにおいては、異なる遺伝子座における編集効率およびパターンが変動することから、その応用が極めて限られていた。

 中国の研究チームは今回、複数のTadA8e変異体の塩基編集活性をイネで網羅的に調べ、TadA-CDdとTadA-E27R/N46Lが、これまでに報告されている高活性hAID*Δよりも強固なC-to-T編集を達成し、また、TadA-CDdがTadA-E27R/N46Lを上回ることを同定した。また、TadA-CDdとOsUNGを組み込んだC-to-G塩基エディター(CGBE)は、TadA-N46Pと比較して、イネにおいて高い効率でC-to-G編集を実現した。また、単一タンパク質TadDEを用いて構築したデュアル塩基エディターは、イネにおいてC-to-TとA-to-Gを同時に高効率で編集することが可能であった。

 本研究において、TadA8e誘導体は、イネにおけるCBEとデュアル塩基エディターの両方を改善し、植物ゲノム編集のための多様なヌクレオチド置換を誘導する強力な方法を提供することが示された。