[出典] “Structural basis of negative regulation of CRISPR-Cas7-11 by TPR-CHAT” Hong T, Luo Q, Ma H, Wang X, Li X [..] Su Z, Dong H, Tang X. Sig Transduct Target Ther 2024-05-13. https://doi.org/10.1038/s41392-024-01821-4  [所属] West China Hospital (Sichuan U) 

 CRISPR-Cas7-11は、強力なRNA編集ツールとして機能するIII-ECRISPR関連ヌクレアーゼである。SH2ドメインとC末端CAS/HEF1関連ドメインを備えたシグナル伝達分子であるCas/HEF1-associated signal transducer (TPR-CHAT)CRISPR-Cas7-11 1融合したテトラトリコペプチドリピート (tetratrico-peptide repeatは、CRISPR RNA (crRNA) と結合したCas7-11と相互作用し、CRISPR誘導型カスパーゼ複合 (Craspase) []を形成する制御タンパク質として働く [Fig. 1引用右図参照]。しかし、TPR-CHATによってCas7-11のヌクレアーゼ活性を正確に調節し、その有用性を高めるためには、さらなる研究が必要である。

 四川大学の研究チームはまず、Desulfonema ishimotonii (Di)Cas7-11-crRNATPR-CHATの全長またはN末端との複合体の構造をCRISPR-Cas7-11 3クライオ電顕法により再構成した [Fig.3引用右図参照]

[構造情報] (2024-05-18時点で公開待ち)

  • EMDB-37640 / PDB 8WM4DiCas7-11-crRNA complex)
  • EMDB-37649 / PDB 8WMC:DiCas7-11-crRNA-TPR-CHAT complex)
  • EMDB-37655 / PDB 8WML:DiCas7-11-crRNA-TPR-CHATNTD complex)
  • EMDB-37653 and 8WMIDiCas7-11Inactive-crRNA complex)
 さらに、in vitroヌクレアーゼアッセイおよび電気泳動移動度シフトアッセイを組み合わせることで、CRISPR-Cas7-11 5DiTPR-CHATN末端65アミノ酸(DiTPR-CHATNTD)を介して標的RNAの結合を阻害することで、DiCas7-11の活性を負に制御することを明らかにした [Fig. 5引用右図参照]

 本研究は、DiTPR-CHATNTDDiCas7-11制御因子の小さなユニットとして機能し、CRISPR-Cas7-11システムのオーバーカットやオフターゲット効果を防ぐ安全な応用を可能にする可能性があることを示している。

[] III-E CRISPR-CasCraspaseCRISPR-guided caspase)関連crisp_bio記事