[出典] “Genome wide-scale CRISPR-Cas9 knockout screens identify a fitness score for optimized risk stratification in colorectal cancer” Yang X, Liu J, Wang S [..] Zhou Y, Zheng C. J Transl Med. 2024-06-10. https://doi.org/10.1186/s12967-024-05323-3 [所属] Wenzhou Medical U, Shanghai Jiao Tong U School of Medicine

 大腸癌の高精度なリスク層別化を可能にする優れたバイオマーカーが求められている。中国の研究チームが今回、大腸癌細胞17種類とその他の癌細胞513種類を対象とするゲノムワイドCRISPR-Cas9 KOスクリーンから、大腸癌に特異的なフィットネス遺伝子1828種類を同定し、22種類の大腸癌特異的フィットネス遺伝子 (22 colorectal cancer-specific fitness gene: CFG22)を同定した。

 それらをベースに回帰モデルを構築し、3つの独立したコホートで検証したところ、これまでに報告されてきた30種類の遺伝子発現シグネチャーと整合し、また、CFG22スコアが高いほど、再発率や死亡率が不利であることが確認された。

 CFG22モデルは、年齢、大腸癌のTNMステージと組み合わせることで、大腸癌患者の予後の指針となる。また、CFG22スコアによりリスク層別化されたサブグループ間の分子病理学的差異が、ゲノム異常と浸潤免疫細胞の解析から、明らかになった。さらに、CFG22がスコアが高い患者はクロフィブラートに対して感受性が高いことも明らかになった。

 CFG22モデルは、再発リスクが高く予後不良の大腸癌患者を同定し、的確な治療を最適化し、臨床効果を改善するための補助的予測ツールを提供する。