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- 複数の生体分子のライブセルイメージングを実現
[出典] "Conformational transformation of activator strand directly regulates CRISPR/Cas12a system activity for live cell sensing of multiple biomolecules" Li Q [..] Zhu L, Jiang H, Kong D. Chem Eng J. 2024-06-15. https://doi.org/10.1016/j.cej.2024.153084 [所属] Nankai U, Agro-Environmental Protection Institute (Tianjin), Tianjin U

 CRISPR/Cas システムは、その優れた選択性とプログラム可能性によりバイオセンサー開発に広く応用されている。なかでも、Cas12aはその効率的なトランス切断活性から、優れたシグナル増幅モジュールとしてさまざまなバイオセンサーに貢献し、核酸からタンパク質などの分子および細菌の検出にまで用途が広がってきた。

 このCRISPR/Cas12aのトランス切断活性は、crRNAと相補的なアクチベーター鎖 (AS)によって活性化される。ASの長さは通常20塩基に設定され、短すぎる (16塩基未満)場合は、トランス切断活性を活性化するに至らない。 一方で、
南開大学など中国の研究チームは、 先行研究で、短いASの3′末端が延長されると、CRISPR/Cas12aの活性が再活性化されることを発見し、RESET (Random Extending Sequences Enhance Trans-cleavage activity) 効果として報告していた [*]。研究チームは、このRESET効果をベースに一本鎖のアクチベーター鎖の長さを制御することで、Cas12aバイオセンサーのオン・オフ・オンが可能なことを実証した。

 すなわち、CRISPRシステムの活性をオフ状態に維持するために、crRNAと対になるアクチベーター鎖を16塩基に短縮してヘアピン構造に組み込み、ターゲットとアプタマーの強い相互作用によってヘアピン構造を開く仕組みを考案した。ATPとヌクレオリン (nucleolin https://en.wikipedia.org/wiki/Nucleolin) をモデルとして、低分子の表面と相補的な三次元複合構造へと折り畳まれるアプタマーを介してCRISPR/Cas12aのトランス切断活性が活性化されることを実証した。

 こうして、低分子によってコンフォメーションが変化する'アロステリック・アクティベーター鎖'一本を設計するだけで、補助的プローブを用意することなくオン・オフ・オン・スイッチが実現し、また、異なる標的を認識する配列を設計するだけで、異なる標的分子のセンシングを実現することが可能になった。同時に、このセンサーは通常のCas12aバイオセンサーよりもバックグラウンドが低く、標的分子の頑健なモニタリングと精密なイメージング解析にも適していることが証明された。さらに、このセンシング戦略をラテラルフローアッセイ(LFA)と統合することで、迅速な標的検出が可能となり、数分で可視化結果が得られることから、ポイントオブケア(POC)やフィールドテストへの応用が期待される。
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