[出典] "CRISPR-Cas9 for selective targeting of somatic mutations in pancreatic cancers" Teh SSK, Bowland K [..] Eshleman JR. NAR Cancer 2024-06-19
https://doi.org/10.1093/narcan/zcae028 [所属] Johns Hopkins U School of Medicine, 東京労災病院, NHGRI/NIH
https://doi.org/10.1093/narcan/zcae028 [所属] Johns Hopkins U School of Medicine, 東京労災病院, NHGRI/NIH
細菌の適応免疫系であるCRISPR-Casシステムは、プロトスペーサー隣接モチーフ (PAM)を介して、宿主DNAと侵入ウイルスのDNAを識別して後者のみ破壊する。著者らは、SpCas9が認識するNGGを介して正常細胞と腫瘍細胞を識別し、後者のみ標的とするCRISPR-Cas9による遺伝子編集を実現する手法を開発した。すなわち、CRISPR-Cas9は、正常細胞 (normal cell)には存在しないPAMが、腫瘍細胞 (tumor cell) には腫瘍細胞特異的体細胞変異によってPAMが生成される場合があることに着目した。
3人の膵臓癌患者(Panc480; Panc504; Panc1002) から得られた腫瘍と正常(T-N)のペアサンプルの全ゲノムシークエンシング (WGS) では、1塩基置換 (single base substitutions: SBSs) から生じる体細胞PAMが腫瘍あたり平均417個であることとが明らかになった。
さらに、International Cancer Genome Consortium [*]の591のT-Nペアサンプルを解析したところ、腫瘍あたりの体細胞PAMの中央値は、膵臓癌で約455個、肺癌で約2,800個、食道癌で約3,200個であった [Figure 1引用右図参照]。最後に、体細胞PAM発見アプローチを用いて設計された4~9個のsgRNAsを用いて、標的とした3つの膵臓癌細胞株の69~99%の選択的細胞死を証明した。また、これらの腫瘍特異的sgRNAによるオフターゲット活性は、患者の正常細胞においても、WGSを用いた無関係な癌においても示されなかった。
さらに、International Cancer Genome Consortium [*]の591のT-Nペアサンプルを解析したところ、腫瘍あたりの体細胞PAMの中央値は、膵臓癌で約455個、肺癌で約2,800個、食道癌で約3,200個であった [Figure 1引用右図参照]。最後に、体細胞PAM発見アプローチを用いて設計された4~9個のsgRNAsを用いて、標的とした3つの膵臓癌細胞株の69~99%の選択的細胞死を証明した。また、これらの腫瘍特異的sgRNAによるオフターゲット活性は、患者の正常細胞においても、WGSを用いた無関係な癌においても示されなかった。[*] ICGCデータポータルサイトは2024年6月に閉鎖されたが、データはICGC ARGOが維持するSFTPサーバーから引き続き利用可能である。
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