[注] T-to-S (T-to-CまたはT-to-G)
[出典] "Development of deaminase-free T-to-S base editor and C-to-G base editor by engineered human uracil DNA glycosylase" Tong H, Wang H, Wang X, Liu N [..] Zhou Y, Yang H. (bioRxiv 2024-01-01) Nat Commun. 2024-06-08. https://doi.org/10.1038/s41467-024-49343-5 [所属] HuidaGene Therapeutics Co Ltd, Institute of Neuroscience CAS, U CAS, Fujian Medical U, Northwest A&F U.
塩基エディターは、高精度で効率的な一塩基の編集を可能にし、生物医学分野の強力なツールとして利用されている。これまでに、デアミナーゼベースの塩基エディター (以下, dBE)と、デアミナーゼ・フリーなグリコシラーゼベースの塩基エディター (以下, gBE) [* Tongらの先行研究] が開発されている。
dBEは、進化したtRNAアデノシンデアミナーゼTadA、AID/APOBEC様シチジンデアミナーゼ、二本鎖DNAデアミナーゼトキシンA (DddA) 変異体などの一本鎖DNAまたは二本鎖DNAデアミナーゼ酵素を用いて塩基編集を行う。アデニン塩基エディター (ABE)、シトシン塩基エディター (CBE)、DddA由来のシトシン塩基エディター (DdCBE)、およびそれらの誘導体 (例えば、A&C-BEmax8、AYBE9、AXBE/AKBE10、CGBE) を含むすべてのdBEには、AまたはCの脱アミノ化が必要である。
Tongらの先行研究では、ヒトN-メチルプリンDNAグリコシラーゼ(MPG;アルキルアデニンDNAグリコシラーゼ、AAGとしても知られる) を操作し、Gの直接編集可能にするgBEを開発した [*] [Fig. 1 a引用右図参照]。今回も先行研究と同様な手法で今回は、チミン (T) の直接編集が可能な塩基エディターを開発した [Fig. 2引用右図参照]。
アミンが存在しないTについては、デアミナーゼによる塩基変換が不可能であるため(アミンが存在しないため) 、塩基置換が実現していなかった。脱アミナーゼ型グリコシラーゼを用いないチミン塩基編集酵素(gTBE)と脱アミナーゼ型グリコシラーゼを用いないシトシン塩基編集酵素(gCBE)を開発した。ウラシルDNAグリコシラーゼ(UNGまたはUDG)部分の数回の変異導入により、野生型(WT)UNG変異体と比較して、T編集およびC編集の編集活性が著しく向上した。哺乳類培養細胞およびマウス胚において、数十の内在性ゲノム遺伝子座を標的としたgTBEおよびgCBEの編集プロファイルを解析し、その高い塩基編集効率を示した。
[*]
2024-04-13 グリコシラーゼを改変することで、デアミナーゼ・フリーなG-to-Y塩基エディターを実現
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