crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] 
論文 "Expanding the Genome-Editing Toolbox with Abyssicoccus albus Cas9 Using a Unique Protospacer Adjacent Motif Sequence" Nakamura A [..] Sugano SS. CRISPR J. 2024-08-07. https://doi.org/10.1089/crispr.2024.0013 [所属] 産総研生物プロセス研究部門, Inplanta Innovations Inc, TOPPAN Inc.
日本語解説 "特徴的な配列を認識してゲノムを切断! -  動物・植物においてゲノム編集を高効率に実現する新しいツール" 産総研 2023-11-30. https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20231130/pr20231130.html

 CRISPR-Cas9システムによるゲノム編集は、PAM配列によって制限されることから、既知のCas9の改変や新規Cas9ホモログの探索が続いている。日本の研究チームは、SpyCas9よりも小型のCas9オーソログをNCBI NRデータベースから検索し、いくつかについて、PAM配列を同定し、その中で、Abyssicoccus albus Cas9(AalCas9, 1059 aa)が、既知のCas9オーソログ [*]とは異なるユニークなPAM配列(5′-NNACR-3′)を認識することを見出した。

 ガイドRNA (sgRNA)の最適化も試み、短縮型sgRNAを組み合わせたAalCas9は、HEK293FT細胞およびシロイヌナズナにおいてゲノム編集活性を示し、標的5′-NNACR-3′PAM配列近傍にインデルを引き起こす。AlphaFold2で予測した構造とSauCas9-sgRNA-DNA結晶構造を比較して予測されたAalCas9 PID (PAM相互作用ドメイン)上の推定PAM認識部位の点変異を利用して、PAM配列の選好性を拡大した。


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