crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Electrochemical-Fluorescent Bimodal Biosensor Based on Dual CRISPR-Cas12a Multiple Cascade Amplification for ctDNA Detection" Zhang H [..] Pan H. Anal Chem 2024-08-12. https://doi.org/10.1021/acs.analchem.4c03012 [所属] Shanghai U Medicine and Health Sciences, U Shanghai for Science and Technology, Mudanjiang Medical U,  the Affiliated Pudong Hospital (Fudan U)

 血中循環腫瘍DNA(ctDNA)は、腫瘍の早期発見のための重要なバイオマーカーである。しかし、ヒト血清中の低濃度のctDNAを正確に定量することは、依然として大きな課題である。中国の研究チームが今回、CRISPR-Cas12aをベースに、特定の非小細胞肺がん(NSCLC)患者における上皮成長因子受容体(EGFR)変異L858Rを検出可能とするバイモーダル・バイオセンサーを開発した [グラフィカルアブストラクト参照]
  • このバイオセンサーはデュアルCRISPR-Cas12aシステムを利用し、蛍光シグナルと電気化学シグナルによって標的を定量化する。
  • EGFR L858Rは制限酵素MscIによる消化に対して耐性を示し、これが第一のCRISPR-Cas12aシステムを活性化し、フルオレセイン(FAM)で標識したハイブリダイゼーション連鎖反応(HCR)産物と磁気ビーズとの結合を阻害し、蛍光シグナルを減少させる。
  • 続いて、2番目のCRISPR-Cas12aシステムの切断活性が阻害され、電極がナノ材料からのより高い電気化学シグナルを維持し続けることが可能になる。
  • 野生型EGFRは、上記の変異型EGFRと逆の効果をもたらすことから、第一段階からの蛍光シグナルと第2段階からの電気化学シグナルの両方を用いて、EGFR L858Rの濃度を正確に定量・検証することが可能になった。
 このバイオセンサーは10fMから1μMまでのダイナミックな検出が可能で、検出限界は372aMと、優れた特異性、再現性、安定性、回収率を示し、さらに、バイオセンシング・アプリケーションや疾患の早期発見に有効なことを示した。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット