crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Specific multivalent molecules boost CRISPR-mediated transcriptional activation" Chen R [..] Cui H, Chen W. Nat Commun. 2024-08-22. https://doi.org/10.1038/s41467-024-51694-y [所属] Southern U Science and Technology, The First Affiliated Hospital of Hebei North U

 CRISPR/Casベースの転写活性化因子であるCRISPRaは、液-液相分離への関与が知られている天然変性領域(intrinsically disordered proteins: IDR)によって活性化される可能性があるが、そのメカニズムについてはまだ議論の余地がある。中国の研究チームは今回、12種類のよく知られたIDRsをdCas9-VP64アクチベーターに融合し、活性強化への効果を比較した [Fig.1参照]。その結果、相分離機能とは独立にCRISPRaによる転写活性化を増強する7種類のIDRsを特定した。さらに、多価分子のもう一つのクラスであるモジュラー・ドメイン(MD)が、それ単独ではdCas9-VP64活性の増強には効果がないが、dCas9-VP64-IDRと組み合わせると、転写活性化を大幅に増強することを発見した [Fig. 4 参照]。 

 さらに、シス-トランス相互作用を最大限にすること(過剰なシス-トランス相互作用)は転写活性化を増強するのではなく抑制すること、ロバストな転写活性化増強に最適なシス-トランス相互作用が存在すること、を発見した。

 最後に、プロモーターとエンハンサーのペアを標的とすることによる相乗効果と [Fig. 5参照]、クロマチン相互作用を介して [Fig. 6参照]、転写活性化がさらに増幅されることを見出した。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット