[出典] "The association between prolonged SARS-CoV-2 symptoms and work outcomes" Venkatesh AK [..] Spatz ES, Weinstein RA; INSPIRE Group. PLoS One. 2024-07-29. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0300947 [所属] Yale School of Medicine, Rush Medical Cente, UCLA, UTHealth Houston, U Texas Southwestern Medical Center, UCLA, UCSF, UW Seattle, Thomas Jefferson U, Cook County Hospital (Chicago);INPSIREグループ
COVID-19パンデミックが米国の労働市場に与えた初期の影響については分析が進んできたが、SARS-CoV-2感染とロングCOVIDが雇用に与えた長期的影響の分析は遅れていた。INSPIRE(Innovative Support for Patients with SARS-CoV-2 Infections Registry)研究グループが今回、米国における前向きコホート研究の自己報告データを分析し、感染後3ヵ月におけるCOVID-19の症状が欠勤および復職に及ぼす影響を推定した。
- 解析対象は、登録時にSARS-CoV-2初感染陽性と判定され、パンデミック前には就労しており、ベースライン調査および3ヵ月後の電子調査に回答した成人2,93人である。
- 感染後3ヵ月の時点で、参加者の40.8%が少なくとも1つのCOVID-19の症状を報告し、9.6%が5つ以上の症状を報告した。
- SARS-CoV-2感染から3ヵ月後に欠勤について尋ねたところ、10日以上の欠勤を報告した参加者は7.2%、感染以来復職していないと報告した参加者は13.9%であった。
- 3ヵ月時点で、5つ以上の症状を有する参加者は、症状を有さない参加者と比較して、10日以上の欠勤(2.96、95%CI 1.81-4.83)および復職しなかった(2.44、95%CI 1.58-3.76)の調整オッズ比が高かった。
- ロングCOVIDの症状が一般的で、感染後3ヵ月時点で参加者の10人に4人が罹患しており、3ヵ月時点で5つ以上の症状を有する成人において最も顕著であった。
- この結果を、米国の全人口にあてはめると、200万人あまりがロングCOVIDのために就労できていないと推定され、しかも、その平均年齢が約40歳であることから、罹患者の生活はもとより、社会に大きな経済的損失を与えている可能性がある。
今回の分析結果から、感染後3ヵ月の時点で参加者の10人に4人がロングCOVIDに罹患しており、就労不能になる確率の上昇と関連していることが示唆された。COVID-19の流行が人々の就労状況や欠勤率に及ぼす臨床的・経済的影響、および欠勤率を低下させるための戦略を検討する必要がある。
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